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北陸工業新聞社
2018/11/26

【新潟】興和ら/下水熱利用し道路融雪/新潟市内で実証実験始まる/道路へのコンクリート打設作業/生コン協組が協力 

 興和と積水化学工業、新潟市で構成される共同研究体は、中央区東大畑通1番町地内の新潟小学校そばで、下水熱を使った道路融雪の実証実験を開始した。降雪期を通して効果を検証する。
 国土交通省による、下水道革新的技術実証研究(B−DASHプロジェクト)の採択を受け行うもの。年間を通じて温度が安定している下水の熱エネルギーを使って融雪を行う仕組みで、市内では市役所前のバスターミナル歩道などに導入している。車道での実験はこれが初めて。
 21日にはコンクリートの打設作業を実施。下水道管からの熱を路面に届ける放熱パネルを交差点付近の約200平方メートルにわたって設置し、その上からコンクリートを打った。事業に協力した新潟生コンクリート協同組合によると、通常よりも熱伝導率が高い骨材を使った特殊仕様で製造したもの。事業主体の興和らと研究を重ね、熱を最大限に伝えられるよう工夫した。コンクリート舗装の普及を促す意味でも、実験の成果には期待しているという。
 新潟市の担当者は、実験場所の選定理由として下水管が利用しやすいことに加え、小学校と中央警察署、知事公舎が周辺に立地し効果が注目される点などを挙げた。市はこれまで、12−13年度の2カ年にわたって市内2カ所で下水熱融雪システムの試験施工を行い、結果を基に市役所前バスターミナルの歩道融雪施設導入へつなげた実績がある。新技術の普及拡大を図ることで、二酸化炭素の排出量削減など環境負荷の低減を目指す。

hokuriku