北海道建設新聞社
2018/11/26
【北海道】宿泊特化型ホテルの北海道出店に意欲 プリンスホテル
全国7都市で運営するプリンスホテル(本社・東京)の事業説明で来道した小山正彦社長は21日、札幌市内で報道陣の取材に応じ、宿泊特化型ホテル「プリンススマートイン」の道内出店に意欲を見せた。2020年に東京都内で開業する予定の1号店を皮切りに、地方都市で約100店舗を目指している。道内出店の可能性については「決まっている計画はないが、いいパートナーが見つかり、チャンスがあれば検討したい」と話した。
■ICTを活用し利便性など追求
同社はこれまで「ザ・プリンス」を最高位に「グランドプリンスホテル」「プリンスホテル」のフルサービス型ホテルブランドを展開している。プリンススマートインはICTを活用して利便性や快適性を追求。増加する訪日外国人など多様化するニーズに対応するため、新たに打ち出した宿泊特化型ホテルのブランドだ。
本道は観光客の増加が著しいこともあって対象とした。空港や新幹線停車駅が付近にあり、未出店エリアを営業条件としている。ただ「自社で造ったり、ビルを買ったりして運営するビジネスは考えていない」(小山社長)とし、ホテルオペレーターとして展開する構えだ。
併せて、リゾート地での会員制ホテル「プリンスバケーションクラブ」に対応した宿泊施設を増やす。19年に開業する1号店の軽井沢を筆頭に、本道を含む伊豆や湘南など全国20カ所で開発を進める考え。
同社は、道内に札幌や函館大沼など6つのホテル、ゴルフ場4カ所、スキー場1カ所を運営する。本道での会員制ホテル展開としては、リゾート地でうまく資産を活用できていない場所があると指摘。「研究を重ね、チャンスをうかがいたい」と述べた。
このほか、札幌プリンスホテルで5―8階の客室計252室を11月から順次リニューアルするなど、今後、道内既存ホテルのバリューアップ化を強める。さらに、ホーム位置が決まった北海道新幹線札幌駅周辺エリアへの出店について、ホテルオペレーターとして興味を示していることを明かした。