北海道建設新聞社
2018/11/26
【北海道】ばら積み貨物で競争力確保 釧路港国際物流ターミナル公開
釧路開建は21日、釧路港西港区第2ふ頭で同開建などが整備を進めていた釧路港国際物流ターミナル(国際バルク戦略港湾)を公開した。沖合150mの位置に整備されたマイナス14m岸壁には巨大なアンローダーが稼働の時を待っていた。
国際バルク戦略港湾は、船舶の大型化が進み穀物などのバルク(ばら積み)貨物分野で国際的競争力を確保するため、パナマックス級など大型船舶に対応した施設を集中的に整備する成長戦略の一環で、釧路港は2011年度に指定を受けた。
同開建が整備した延長300mのマイナス14m岸壁は、工場で製作した鋼管トラス構造の部品を現地で鋼管杭にかぶせるジャケット式を採用。ジャケットにはさびや腐食を防ぐための金属被覆と超厚膜型塗装を採用した。さらに、床版は部品交換時の荷役停止を回避するため、防錆(ぼうせい)効果の高い炭素繊維複合材を用いた。
釧路市と港湾利用事業者などで組織する第三セクターの釧路西港開発埠頭が担当したアンローダーは、定格荷揚げ能力が1時間当たり800dで、同ふ頭で創業しているサイロに接続し、雨風にさらされないシステムとした。また、大規模地震発生時にターミナル機能の速やかな復旧・再開を図るため、免震装置を装備している。