飛騨市スポーツ施設整備計画策定委員会(田近豊一委員長)は、市内にあるスポーツ施設の在り方や整備優先度、実施計画などを示した「飛騨市スポーツ施設整備計画案」をまとめ市に報告した。新規に進める事業としては、古川町屋内運動場の新設など3事業を盛り込んだ。
学識経験者やスポーツ振興団体関係者らで構成する委員会を、7月に立ち上げ、聞き取りや意見交換、施設の視察などを行い10月に同案をまとめた。
計画案によると、総合的評価の考え方として、市民活動施設とスポーツ大会・宿泊誘致施設の観点から施設に対する要望度合いや事業効果などを割り出し、優先度を6段階に分けて決めるとともに、概算の事業費も算出した。
事業の優先度は、@が新規で、Aが内容を再検討し課題を解決しながら優先度を検討、BがAに予算状況の考慮を加える、Cが内容の大幅な見直しで、その都度必要性を検討する、DとEは5〜10年スパンで必要性を検討する。
これを踏まえ要望度合いと事業効果が最も高く、新規事業として進める優先度@の事業に挙げたのは、古川町屋内運動場の新設と桜ケ丘体育館トレーニング室整備、数河緑地広場人工芝敷設工事の3件となった。
優先度Aは、古川トレーニングセンター(トレーニングジム設置含む)改修で、優先度Bは、流葉人工芝グラウンド整備と、ふれあい広場グラウンド増設の2件となっている。
さらに優先度Cは、すぱーふるトレーニング室設置、旭ケ丘プール改修、森林公園陸上競技場改修整備、サン・スポーツランドふるかわ野球場改修、森林公園宿泊管理棟整備の5件。
また、施設の改修や新設に関する費用については、合併特例債を現金化した合併基金からの繰り入れで財源を確保する予定で、将来的に不足した場合も市債を発行せず、決算余剰金の積み立てなどを充てる方針だ。合併特例基金は、2019年度からの8年間で総額12億3500万円となる。
評価ごとの各施設の想定整備概要や概算費用は次の通り。
〈優先度@〉
▽古川町屋内運動場新設(古川町信包7333ノ1付近)―古川町森林公園管理棟敷地に屋内運動場を新設。面積2156平方b、床はクレーか人工芝、付帯施設は管理室、更衣室、トイレなど。概算費用は約4億2800万円
▽桜ケ丘体育館トレーニング室整備(神岡町桜ケ丘1ノ2)―現行トレーニング室拡張と区画整理、器具更新。概算費用は約1800万円
▽数河緑地広場人工芝敷設工事(古川町数河44ノ1)―人工芝グラウンド敷設。面積1万1965平方b、接続道路改修。概算費用は約3億0750万円
〈優先度A〉
▽古川トレーニングセンター(トレーニングジム設置含む)改修(古川町沼町233ノ1)―1階と2階のトイレ改修、1階に125平方bのトレーニングルーム設置など。概算費用は約1億3240万円
〈優先度B〉
▽流葉人工芝グラウンド整備(神岡町西地内)―神岡町伏方地区にある流葉交流広場の隣接地に8970平方bの人工芝グラウンドを整備。付帯施設はトイレ、倉庫。概算事業費は約6億1900万円
▽ふれあい広場グラウンド増設(古川町黒内673)―8970平方bの人工芝グラウンド増設。概算事業費は約5億2100万円
〈優先度C〉
▽すぱーふるトレーニング室設置(古川町黒内1407)―約380平方bの和室周辺の改修を想定。器具の新設。概算事業費は約8000万円
▽旭ケ丘プール改修(神岡町殿1652)―プール設備取り換え、浄化ポンプ入れ替え、プール床改修、515平方bの休憩スペース床改修。概算事業費は約2350万円
▽森林公園陸上競技場改修(古川町信包733ノ1付近)―2万2800平方bの陸上競技場拡張整備(近隣グラウンドへの拡張)陸上競技場全天候型舗装400bトラックと周辺、トラック内部の天然芝敷設。概算事業費は約6億5000万円
▽サン・スポーツランドふるかわ野球場改修(古川町下野1322ノ2)―野球場改修整備、外周擁壁、グラウンド改修(芝敷設、ブルペン拡張など)、管理事務所改修。概算事業費は約8億円
▽森林公園宿泊管理棟整備(古川町信包733ノ1)―宿泊棟改築、600平方b程度100人収容の合宿所を想定。概算事業費は約3億2000万円
提供:
建通新聞社