千葉県町村会(会長・岩田利雄東庄町長)は16日、2018年度第2回定例会を千葉市内の千葉県自治会館で開き、17年度一般会計歳入歳出決算の認定など5議案を審議、可決した。総会後に開いた県政説明では、総会で採択された「19年度千葉県当初予算編成に関する要望書」と「市町村の都市計画決定・変更に係る協議ルールにおける留意事項の策定に関する要望書」を、森田健作知事の代理で出席した橋渡副知事に手渡した。予算編成への要望は重点要望4項目を含む全30項目。
予算編成の要望では、県土整備部に対し▽圏央道(仮称)神崎パーキングエリアの設置▽(仮称)新九十九里大橋の早期着工▽県道南総一宮線の「南郷トンネル」の整備▽九十九里浜の海岸侵食対策・養浜事業の推進――など19項目を要望した。
岩田会長は「来年10月には消費税率の引き上げに併せて幼児教育・保育の無償化などが予定されていることから、今後も国の動向に十分注視していく必要がある。町村会としても、要望の実現に向けて全国町村会など関係機関と連携を図りながら、国、県に対し適切に働きかけを行っていきたい」とあいさつ。
総会後の県政説明では「今回取りまとめた県当初予算編成に対する要望書全30件は、各町村が抱える重要性、緊急性の極めて高い事項。中でも県内全域に影響する問題は、重点要望事項として4件を挙げた。諸事情をご賢察の上、森田知事にお伝え願いたい」と述べ、要望書を橋副知事に手渡した。
要望項目は次の通り。
■重点要望事項
▽子ども医療費助成の拡充▽有害鳥獣対策▽地域手当の支給割合の是正▽ゴルフ場利用税の堅持に係る積極的な働きかけ
■要望事項
【町村行財政の充実強化】
▽旅券発行に係る町村の財政負担の軽減▽航空写真撮影事業の実施
【総合行政の充実強化】
▽いすみ鉄道への支援▽市町村水道総合対策事業補助金の継続
【県土整備行政の充実】
▽道路=@歩道設置等A国道356号安食交差点の改良及び歩道整備B地域活性化のための(仮称)神崎パーキングエリアの設置C成田国際空港を拠点としたアクセス網等の整備D広域的幹線道路網の早期完成E(仮称)新九十九里大橋の早期着工F県道大里小池線の整備促進G長生グリーンライン及び県道南総一宮線の整備H県道一宮停車場線に係る神門踏切の改良及び歩道整備I県道日吉誉田停車場線の道路整備J県道南総一宮線(南郷トンネル)の道路整備K県道勝浦布施大原線に係る県単道路改良事業(一般リゾート)の早期完成L主要地方道鴨川保田線の道路改良
▽海岸・河川=@二級河川真亀川の河道掘削A栗山川の改修B九十九里浜の海岸侵食対策・養浜事業の推進C南白亀川河口付近の牡蠣殻堆積の早急な対応
▽その他=@地籍調査事業の推進A空き家の利活用に係る支援
【教育行政の充実強化】
▽国史跡の保存整備▽教職員の負担軽減対策▽良好で質の高い教育を実現するICT教育の環境整備充実