土木の新たな可能性示す2018土木広報大賞表彰式が12日に行われた。 公益社団法人・土木学会(小林潔司会長)が本年度創設した『土木広報大賞』の表彰式が、11月12日に学会講堂で行われた。選考委員長の田中理沙氏(事業構想大学院大学学長)が、長崎など九州各地で活動する『噂の土木応援チーム デミーとマツ』をはじめとする受賞した16件の取り組みの着想や工夫に賛辞を送りながら、表彰状と記念のトロフィーを手渡した。
土木学会によれば「土木大賞2018」への応募作品は99件で、このうち国土交通省から47件の応募があった。東京からは最多の24件の応募があった。最優秀賞はフォーラム・シビル・コスモス(FCC、大阪市)、デミーとマツは、静岡建設コンサルタンツ協会のCON!CON!富士山の体積を計る「アイデア」大募集!とともに、優秀賞に選ばれた。また、デミーとマツが主要メンバーを務める「ツタワルドボク」や、出島表門橋架橋プロジェクト広報活動「DEJIMA AGAIN」も準優秀賞を受賞した。
表彰伝達に先立ってこのコンテストを総評した田中氏は、「土木は仕事であり、暮らしそのものでもある。応募作品はこの点から言っても土木の新たな可能性とそのための切り口を示してくれた」などと評価。
その上で「土木に興味のない人も振り向かせる力があるかどうか、土木の本質を表現しているかどうか…といった着眼から審査させてもらったが、受賞した作品は、いずれも土木に新しい価値をもたらしてくれた」と、選考結果にも自信を示した。
全国展開視野に
デミマツ増やす
デミーとマツのデミーとして受賞した長崎大学大学院工学研究科の出水享技術職員は、本紙の取材に対し「現在、九州を中心に活動を行っているが、これからは全国で活動を行いたい。我々ができるイベントには限りがあるので、少しでも多くの子どもたちに土木を伝えるためには仲間が必要。今後は、第2、第3のデミマツを増やす活動も行っていく」と受賞を踏まえた今後の展開について語ってくれた。