大津市の田上地区4町(羽栗・森・枝・石居)で「ほ場整備事業」が進められる。事業名を「県営田上地区土地改良事業(農業競争力強化農地整備事業〔経営体育成型〕)」として、具体化が図られるもの。事業期間は、今年度から2023年度までの5ヵ年。事業費は概ね16億7800万円。事業を所管する大津・南部農業農村振興事務所では来年早々にも、ほ場整備に係る基本設計を発注、これを来年末までに完了させ、その後、詳細設計、工事へと繋げる方針。
田上地区は、北西に大戸川、北東に宮川、南西に天神川があり、大戸川と宮川、大戸川と天神川の合流地点に位置する概ね平坦な地形。農地は小区画で農道が狭く、農道に接していないものも多く存在しており、作業効率が悪い状況。また大雨時は水没する反面、少雨時には水不足に陥ること、さらに大型農業機械の搬入出来ないことや、農地所有者についても分散傾向であり今回、▽農作業の省力化、▽乾田化による水田の汎用化―を図ることの出来る基盤整備事業を実施することにより、農業経営の安定化、農業従事者の意欲向上、地域活性化や地域への定住―等を図ることとした。
対象となるのは、田上地区にある羽栗・森・枝・石居の4町の農地など105・1f。ここに農道として幹線道路W7b(有効幅員5・5b)×L1529b(アスファルト舗装)、支線道路W6b(有効幅員4b)×L3155b(アスファルト舗装)、支線道路W6b(有効幅員4b)×L2082b(敷砂利)、耕作道路W6b(有効幅員3・5b)×L3923b(敷砂利)―を整備したうえで、100b×90bを標準区画とする農地86・1f他を設ける。また区画を整理したことに伴い、土水路を改修する。
なお、当該農地での農業従事者15名によって田上土地改良区も設立され、既存の用水路(BF300〜800×L1万1136b、FF800×1000〜2500×L685b)の補修や、排水路(RC柵渠400×400〜4000×900×L9548b)の浚渫・除草―も計画されている。
提供:滋賀産業新聞