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　農林水産省九州農政局は、国営土地改良事業地区調査「喜界島地区」を進めている。２０１８年度が最終年度にあたり、19年度から測量設計など工事着手に向けた調査に入る。新たな水源を確保するため、喜界地下ダム近くに北堤と南堤で構成する第２地下ダムを予定。用水路やファームポンド（ＦＰ）等も新設する。　

　同地区は、農業用水の安定的な供給に向け、畑かん未整備地域（受益面積２２５８ha）の新規水源開発確保のほか、前歴事業（１９９２〜２００３年度）造成施設の劣化状況を踏まえ、基幹施設の改修等を計画している。　
　主要工事案をみると、未整備地区に新設するのが地下ダムほか、揚水機場１カ所、ＦＰ２カ所、用水路新設17km。前歴事業の改修は、経年劣化や石灰分の付着による地下ダム取水施設等の機能低下に伴い計画。地下ダムや揚水機場４カ所、ＦＰ６カ所、用水路改修は２km。現在、環境配慮計画策定のための環境調査を実施している。　
　全体実施設計等に向け、19年度予算に３億８０００万円を要求し、２カ年で全体実施設計を行い、21年度からの着工を要望している。　
　また、同省では施設の老朽化等による劣化により、漏水等の突発事故で地域の農業展開に極力支障が出ないよう、土地改良法を改正。災害復旧と同様の仕組みを導入し迅速な対応を可能としている。