福井県林業従事者確保育成基金(福井市江端町)は14、15日の2日間、あわら市清滝地係の県有林で18年度林業担い手スキルアップ支援事業(森林施業の手法・技術の向上)「架線系システム研修」を開催した。
同基金の19年度「ふくいの森林・林業基本計画」で間伐生産性6立方メートル/人日の達成を目的に、全国の先進的な取り組みを行う事業体から講師を招き県内林業の知識・技術向上を図るもの。
14日は県内林業作業員ら11人が参加。新城森林組合(愛知県新城市長篠字下り筬)から講師を招き、スイングヤーダの架線設置方法と作業手順の説明を受け、設置場所を選定。木材約10本を列状間伐した後、重機からロープを伸ばし索張り(架線設置)を実践した。参加者は講師から指導を受けながら、懸命に新技術の理解と修得に挑んだ。
今回は日本で2台のみ存在する主索ウィンチ付きスイングヤーダを導入。主索、作業索、補助索を備えた4ドラム構造による横取り作業で集材が容易。路網密度と林地への影響とコストを抑え、定性間伐に近い仕上がりが可能となる。また、繊維ロープを採用し、荷掛手の労働強度低減と作業効率向上、労働災害防止に努めた。
なお、15日は現地で架線を用いて集材したほか、あわら市御簾尾の坂井森林組合で先進的な集材方法などの講義も行った。