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建通新聞社(中部)
2018/11/15

【愛知】名古屋市 名駅前P所の移転へ検討着手

 名古屋市上下水道局は、名古屋駅周辺の雨水を排水する名駅前ポンプ所の移転改築に向けた検討に着手する。2027年のリニア中央新幹線の開業を見据えて、名古屋駅前空間の再配置が計画されているため、本年度は概略レベルの規模や構造、施工計画などを整理して、19年度以降の詳細検討に備える方針だ。
 名駅前ポンプ所の排水能力は1分当たり50立方b。小型ポンプ5台を配置して、雨水を堀川に排水している。現在は名古屋駅東側の駅前空間内にあるモニュメント「飛翔」の地下部付近にポンプ設備本体、地上モニュメント部に換気設備などを配置している。ポンプの全体能力は他のポンプ所に比べて小さいものの、浸水が発生した場合に、大きな影響を受けることになる名古屋駅前地区において、被害発生の防止に重要なポンプ所だ。
 リニア中央新幹線の開業に向けて、地上部と地下部の駅前空間を再配置する計画の中、飛翔は撤去することになる見通し。そのため、本年度は移転改築基本計画の策定に向けた調査を実施する。調査業務は日水コン名古屋支所(名古屋市熱田区)に委託した。納期は19年3月末。先行してポンプ所を整備するに当たり、規模や構造、スケジュールを決める考え。
 同ポンプ所は、国土交通省の「100o/h安心プラン」の登録を受けた「水防災意識社会再構築ビジョンに基づく名古屋都心域豪雨対策推進プラン」において、ポンプ排水能力の増強を掲げている。同プランで、ポンプ設備の増強は他に三階橋ポンプ所の増強を挙げている。三階橋ポンプ所には6台のポンプがあり、排水能力は1分当たり1820立方b。ポンプの流速速度を上げることで排水能力の向上を目指し、本年度からポンプ1台の更新に着手している。

提供:建通新聞社