佐世保崎辺東側で、大規模岸壁など来年度から設計予定ほか桟橋、弾薬一時保管庫、管理棟など 防衛省は、米海軍のエアクッション揚陸艇の駐機場だった佐世保市崎辺東側地区で、海上自衛隊施設の整備を計画している。主な施設は大型艦船を係留できる岸壁・桟橋など。2019年度予算概算要求で設計費約1億3000万円を要求しており、順調なら19年度から設計業務に着手する構え。早ければ28年度頃までに岸壁・桟橋や後方支援施設を完成させたい考えだ。
想定されている施設の構造規模は、今後の設計により変更となる可能性があるが、現時点では岸壁・桟橋(L字形、約1110b)、弾薬一時保管庫5棟、弾薬整備場(鉄筋コンクリート造平屋建て・約3100平方b)、管理棟(鉄筋コンクリート造2階建て・延べ面積約1800平方b)などを想定。
このほか、庁舎(鉄筋コンクリート造7階建て・延べ面積約5800平方b)、生糧品受渡場(鉄筋コンクリート造2階建て・延べ面積約500平方b)、補給倉庫(鉄骨造4階建て・延べ面積約1万7000平方b)、物資などの集積場(約1万9000平方b)の整備も計画されている。
このうち大型艦船を係留できる岸壁・桟橋に関しては、海上自衛隊最大級の護衛艦「いずも」が係留できる規模にしたい考えだ。設計完了後、施設規模などを固め順次工事に着手する。予算の状況などにより不明確な部分もあるが、28年度頃までに岸壁・桟橋や後方支援施設を整備する構え。工期に関しては実施設計を踏まえて総合的に検討する。
事業主体は防衛省本省。調査業務や設計業務、それに工事等の発注などは、九州防衛局が担当する予定。19年度予算概算要求に盛り込まれていない施設の設計着手時期や総事業費に関しては、現時点で未定とされている。
崎辺西側地区の陸上自衛隊(水陸両用車部隊)との連携を図るなどの目的で、崎辺東側地区に大規模岸壁など各種施設を建設する計画が浮上した。
これに関連し県などは、前畑弾薬庫の早期移転・返還、崎辺地区の自衛隊による利活用の推進、前畑崎辺道路の整備促進などを、外務省や防衛省に要望している。