竜王町が、役場庁舎(大字小口3番地)の大規模改修工事の実施に向け、調査及び改修計画策定業務を発注する。今月21日に執行する指名競争入札で委託業者を決め、年度内を目途に業務をまとめ、次年度以降に計画に沿った詳細設計、工事へと繋げて行く見通しだ。
竜王町役場庁舎は82年(昭和57年)の竣工。供用開始から36年目を迎え、設備の多くが耐用年数を大きく過ぎ、更新対応が必須となっている。このため、調査及び改修計画策定業務を外部委託し、各種設備及び建物の老朽度・劣化度を現地調査するとともに、各改修項目において必要となる費用を算定し、その施工方法等について技術的・専門的な見地から検証を加え、時代に即した年度毎の改修計画を策定する。
調査項目は、▽外部が外壁・屋根・建具(ドア等)及び外構・付属建物(プロパンガス庫・ブロア室・車庫等)、▽内部が床・壁・天井・下地材・建具・エレベータ等、▽電気設備、▽機械設備のほか、アスベスト含有建材調査、PCB調査、給排水管劣化調査など。
費用算定基準は、▽今後30年間機能を十分発揮でき、また、将来を見据えた機能向上を検討、▽執務機能を完全閉鎖することなくエリア毎にローテーションで整備する年度毎(工区別)の費用を算出、▽ライフサイクルコストの比較検討、▽環境への配慮及び省エネ化の推進、▽バリアフリー及びユニバーサルデザインの推進―など。浄化槽については「5年以内の下水道接続を想定している」としている。
計画策定においては、▽緊急度・重要度を優先、▽費用の平準化、▽財政負担の軽減に資する手法や新たな施設管理方式を検討―のほか、▽現在構想策定作業中のコンパクトシティ化等への取り組みを踏まえた改修と新築の経済比較の検討―も策定条件に入れた。
なお、町ではこの業務は別に今年度、昨年度に同庁舎の耐震補強計画書案を策定し、判定評価書において適切と判定された耐震補強(1階極脆性柱2ヵ所に構造スリット、1階南窓付近に鉄骨K型ブレース3基の設置)に係る実施設計業務を発注し、進めており、19年度の施工が予想されている。
提供:滋賀産業新聞