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建通新聞社(神奈川)
2018/11/09

【神奈川】横浜市 3小学校建て替えの設計者決定

 横浜市建築局は上菅田小学校、都岡小学校、汐見台小学校の建て替えに伴う設計業務3件の委託先をそれぞれコンテンポラリーズ、八板建築設計事務所、飯田善彦建築工房に決めた。いずれも公募型簡易プロポーザル方式で選んだもので、地域との関係や学習環境、敷地特性などを考慮した各種提案を評価した。11月中に基本設計その1業務の契約を結んで作業に着手してもらう。20年度に上菅田小と汐見台小、21年度に都岡小の工事をスタートさせる考え。
 今回の3校は小・中学校の建て替え基本方針(17年5月)に基づき選んだ初弾の建て替え対象校。17年度に基本構想業務を外注して施設配置や工程などの概略を練っていた。
 上菅田小は20年度に笹山小学校(保土ケ谷区上菅田町1422)を統合して「上菅田笹の丘小学校」となる。笹山小に仮設校舎(軽量鉄骨造2階建て延べ約1500平方b、川喜田建築設計事務所で設計中)を設けるなどして上菅田小の機能を一時的に移し、上菅田小の既存施設を解体して新施設を整備する。
 コンテンポラリーズは世代を超えた交流や機能性・合理性、地域のシンボル性を意識して▽ワークスペースとラウンジスペースの各階への設置▽行き止まりのない回遊式動線の採用▽近隣住民が利用しやすい施設配置―などを提案。庇と縦型ルーバーによる自然採光、ソーラーチムニーでの自然換気などで環境に配慮した施設にするとしている。
 都岡小は仮設を構えつつ▽新施設の整備▽既存施設から新施設への機能移転▽既存施設の解体―をローリングさせる考え。
 八板建築設計事務所は敷地を南北に通り抜けられる動線(コモンストリート)を計画したり、3階に抑えた分節・雁行校舎でグラウンド面積を確保したりすることを提案。プレキャストコンクリート(PCa)化や将来の改修と用途変更にも対応可能な構造計画の検討、工程の工夫による工期短縮なども挙げた。
 汐見台小はグラウンドの一部に仮設校舎(軽量鉄骨造3階建て延べ約5000平方b、白川設計で設計中)を用意した後、既存施設を解体して新施設を整備する。
 飯田善彦建築工房は傾斜した地形などを生かし、中2階を設けて教室ゾーンと管理ゾーンを上下に分けたり、既存校舎の特徴を引き継ぐ「多目的大階段ホール」を設けたりすることなどを提案。敷地の段差に沿った校舎雁行での土工量削減、PCa化の検討なども提案している。

提供:建通新聞社