一般社団法人全国測量設計業協会連合会北陸地区協議会(会長・山岸陽一山岸測量事務所代表取締役社長)と北陸地方整備局との意見交換会が2日、新潟市中央区のラマダホテル新潟で開かれた。測量設計業界の現状と課題を基に、働き方改革や入札制度などをテーマに議論した。
この日は協議会から山岸会長、榮知之副会長、新家久司副会長ら14人、整備局から内藤正彦企画部長、小山浩徳地方事業評価管理官ら9人が出席した。あいさつに立った内藤部長は「今後10年の事業ビジョンはできているが、その先に向けてどう動くかが課題。日本全体で大きな災害が発生しており、地域の防災の担い手としても皆さんの存在はとても重要だ。引き続き、受発注者間の取り組みに協力してほしい」と述べた。山岸会長は「労務単価の上昇により少し明るい兆しが見えてきた。担い手確保と業界の地位向上を目指し、様々な取り組みを進めているところ。今後も社会資本整備の一翼を担えるよう一層の力添えをいただきたい」と語った。
最初に、協議会が測量設計業界の現状と課題に触れ、安定的・持続的な業務量の確保や、技術者単価の引き上げ、調査基準価格の引き上げを求めた。担い手の確保・育成に向けた取り組みでは、インターンシップの受け入れや出前講座の実施、テレビ・ラジオを活用した広報活動を行っていることを紹介した。
適切な履行期間の確保と発注平準化をテーマとした討議では、河川横断測量が毎年出水期後の9−10月に発注されることが話題に上がり、作業準備を考慮し時期を早めることを提案。整備局は対応を検討するとした。また、同一業者が同時期の複数業務をまとめて受注するケースが見られるとして一括審査(一抜け)方式の導入を求め、整備局は前向きな考えを示した。
河川測量業務の安全費計上では、現場条件に応じて発注者と協議の上で個別に計上できることを改めて確かめた。