県土木部は、スロープ状配点方式で運用を始めた2月以降の工事成績評定に関する工種別平均点(9月末現在)をまとめた。10件以上の実績があった24工種のうち、3分の2を占める16工種が改定前よりもプラスとなり、前月末と比較して2工種増加。考査項目別の重み付き加減点も過度の集中が解消され、上位域の分布が広がりつつある。
集計は県土木部工事監査が実施。2〜9月に評定を行った1315件(当初契約額500万円以上)の工事を対象に、工種別の平均点を算出した。
10件以上の実績があった工事のうち、改定前と比べて最も伸び幅が大きかった工種は造園のプラス2・2点(80・9点、12件)。このほか上昇分では、管1・7点(80・6点、50件)、建物塗装工1・4点(80・8点、14件)−などがあり、6工種が1点以上の伸びを示した。
評定点の平均値が最も高いのは、橋梁下部工の83・7点(10件)。これに、砂防・ダム82・9点(36件)、急傾斜・法面工82・7点(83件)、港湾外郭施設82・3点(57件)、道路改良82点(105件)−などが続いた。
考査項目別の重み付き加減点は、スロープ状配点方式の運用によって上位域での評価が増え、過度の集中域が解消されつつある。例えば、道路改良の「出来形」(5・6点満点)の場合、従来は2・8点の評価が55%と突出していたが、改定後は2・8点8%、3点12%(改定前0%)、3・2点29%(同0%)、3・6点16%(同7%)−などの分布に変化。「現場の汗を細かく拾って評価」する新方式の趣旨が数字に表れている格好だ。
県では次弾の取り組みとして、2019年1月から考査項目の内容を改定する見通し。その素案をこのほど公表し、11月11日まで意見を募集している。