林野庁九州森林管理局は、2019年度から28年度までの南薩森林計画区の森林計画書(案)を策定した。主な事業をみると、森林施業用の車両を想定する林業専用道は17カ所で計30・8kmを開設するほか、一般車両の走行も想定する林道の改良や舗装は14カ所で計18・5km。渓間工や山腹工等を実施する治山事業は、72地区のうち前半5カ年で69地区の整備を見込む。
対象地域は、7市にある国有林野9899ha。森林が持つ各機能を発揮するため、適切な森林施業の実施、林道網の路網整備、治山事業により山地災害防止などの取り組みを進める。
主要事業の内訳は、林業専用道の開設が鹿児島市7カ所(14・5q)、日置市4カ所(6・9q)、いちき串木野市2カ所(2・4q)、南九州市4カ所(7q)。そのうち、前期に15路線を予定。
林道の拡張(改良や舗装)では鹿児島市3カ所(4・5q)、日置市2カ所(2・9q)、いちき串木野市3カ所(2・4q、林業専用道0・5q含む)、南九州市7カ所(9・2q)で計画。前期には13路線の整備を見込む。
治山事業は、鹿児島市22地区、日置市15地区、いちき串木野市7地区、南さつま市5地区、南九州市23地区で渓間工や山腹工、植栽工等を予定している。
なお、現計画の実行状況で、林道等の整備は予算等を考慮して、優先度の高いものから実行したが開設は14・9qに対し8・3q、拡張は5カ所を計画して3カ所、治山事業の保全施設が13カ所の計画のうち、6カ所でそれぞれ対策を実施したが予定量を下回った。