輪島市「本庁舎等整備審議会」は2日、耐震補強工事と一部増築の計画を盛り込んだ整備方針を梶文秋市長に答申する。市は今後、答申内容を受け事業の本格着手に向けた動きを加速させる。
2日は審議会の谷口寛会長(石川県建築士会輪島支部長)ら委員が市役所を訪れ、梶市長に答申書を提出する。有利な財源確保時期や将来の財政状況を踏まえ、既存庁舎の耐震補強を行うとともに、前面空き地での防災拠点となる庁舎増築を提言する。文化会館に関しても早期耐震化を含めた改修を実施、長寿命化を図ることを求める。
本庁舎(二ツ屋町、RC造5階建て延べ5438・40平方メートル)は1973年に完成。これまでに設備の老朽化や耐震性の不足が課題となってきたことから、耐震化対策を協議するため昨年8月に審議会を設置した。委員は市内各団体代表や学識経験者、公募市民ら計12人で構成し、今年8月の第5回会合で整備方針の最終案をまとめた。
概算事業費は21億円程度で、財源に21年3月末を発行期限(繰り越しの場合22年3月)とする合併特例債と緊急防災・減災事業債を充てる。
築37年が経過している文化会館(河井町、RC・SRC造地下1階地上5階建て延べ8919・94平方メートル)は事務所棟の耐震化とホール棟の大規模改修を計画。約21億円程度の事業費を見込む。
庁舎整備に伴う基本構想策定支援業務は計画情報研究所が担当。