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日刊建設タイムズ社
2018/10/30

【千葉】「受注機会増大」を要望/地域支える中小企業を代表/県官公需適格組合受注促進協が県に

 千葉県官公需適格組合受注促進協議会(中嶋敏夫会長)の正副会長は29日、県庁などを訪ねて「官公需適格組合等の受注機会の増大に関する要望」を行った。要望事項は「官公需適格組合の積極的な活用」をはじめとする7項目。中小企業者や官公需適格組合が官公需の受注を確保していくには「個々の自助努力のみでは自ずと限界がある」(同協議会)とのことから、地域経済を支える中小企業及び官公需適格組合等に対し、十分な官公需確保対策が実施されることを強く訴えたもの。

 ◆自治体に周知、ポスター作成

 この日の要望活動には、中嶋会長(千葉県測量設計補償協同組合名誉理事長相談役)をはじめ、副会長の小名木隆満氏(千葉県ビルメンテナンス協同組合相談役)と大杉恒一郎氏(市川市書店協同組合代表理事)が出席。要望先は、県庁の商工労働部経済政策課(入江信明課長)、総務部管財課(榎本隆二課長)、県土整備部建設・不動産業課(山下裕課長)と、県自治会館の千葉県市長会(清水聖士会長)と千葉県町村会(岩田利雄会長)。県内には、官公需適格組合とその制度を詳しく知らない自治体もあるとのことから、同協議会では「官公需適格組合をご存じですか?」をタイトルに、市町村等に配付するポスターを作成。この日の要望活動にも持参した。
 県庁では、入江・経済政策課長、山下・建設・不動産業課長、太田由美・管財課副課長と協議会正副会長が一堂に会し、県土整備部会議室で懇談。この場で各課長らに要望書を手渡した。
 引き続き、千葉県市長会と千葉県町村会が入る県自治会館に移動した協議会の正副会長は、千葉県市長会事務局長及び千葉県町村会常務理事並びに(公財)千葉県市町村振興協会常務理事の山根康夫氏をはじめ、千葉県市長会次長及び千葉県町村会次長並びに(公財)千葉県市町村振興協会次長の鎗田淳氏、千葉県市長会及び千葉県町村会並びに千葉県町村議会議長会の垣浦弘之・参事兼企画政策課長、同じく築地秀樹・企画政策課長補佐と懇談。この席で山根・市長会事務局長は「我々にとって一番大きな会議である市長会と町村会の定例会に、今回も報告を推薦させて頂く」と述べ、要望書を受け取った。

 ◆少額随意契約の積極的な活用も

 中小企業・小規模事業者にとって、県下の情勢は依然として厳しく、少子高齢化に伴う人手不足や後継者問題等の大きな課題に直面。その中で、我が国経済を持続的発展の軌道に乗せていくためには、中小企業・小規模事業者の受注機会の増大を図り、その事業の活性化を図ることが重要とされる。
 県では「中小企業者に対する県の官公需契約の方針」を策定し、県内中小企業者の受注機会の増大のための措置を講じているが、県内の発注者においては、中小企業向け発注額の減少、県外業者の相次ぐ参入等が発生。
 一方、中小企業者で組織する官公需適格組合は、官公需の受注に対して意欲的であり、「受注した契約は十分に責任をもって履行できる経営基盤が整備されている組合である」ことを国が証明。「中小企業者に対する県の官公需契約の方針」の中でも「官公需適格組合等の活用」が明記されている。それにも関わらず、現状では「官公需適格組合を含めた中小企業者の受注機会が十分に確保されているとは言えない状況にある」(同協議会)という。
 このため、地方公共団体等の各発注機関に対し「官公需適格組合制度」のより一層の周知徹底を図るとともに、発注時には「価格のみでなく品質も同等に評価し、官公需適格組合の積極的な活用」を要望したもの。
 また、予算決算及び会計令並びに地方自治法施行令により設けられる「少額随意契約制度」が、発注機関の事務の効率化、迅速性を要する公共施設の維持、ライフラインの保全等に効果的で、地元中小企業や中小企業組合の育成や地域経済の活性化に繋がることから、同制度の積極的な活用も要望。

 ◆最低制限価格制度/導入の働きかけも

 他方、一部の市町村のみの実施にとどまる「低入札価格調査制度及び最低制限価格制度」については、未実施の市町村に対して同制度の導入の働きかけを行うとともに、未だ対象外の官公需特定品目など物品の購入でも早急に同制度を導入し、適正価格での発注に努めることを要望した。

 ◆7つの要望事項
○官公需適格組合の積極的な活用
○地元中小企業と中小企業組合の活用推進
○条例等の作成を通じて地方公共団体に対する官公需施策の普及
○少額随意契約の積極的な活用
○分離・分割発注の推進
○価格のみではなく、品質、地域貢献、雇用創出等を総合的に勘案し、受注者を決定する制度の導入
○ダンピング入札を排し、適正価格での発注k_times_comをフォローしましょう
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