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建設経済新聞社
2018/10/31

【京都】鴨川東岸線第三工区を認可 京都市が4車化で70億投入

 京都府は30日、京都市の鴨川東岸線(第三工区)の事業認可を告示した。
 鴨川東岸線(第三工区)については、京都市が公共事業評価を行い、緊急かつ戦略的な整備が必要な事業のA評価とし、このほど新規採択していた。
 市は街路事業の鴨川東岸線(第三工区)について、総事業費を70億円と想定する。事業区間は北側の東山区一橋宮ノ内町(塩小路通)から南側の東山区福稲下高松町(岸ノ上橋)まで。延長はL573m、幅員はW26・3m〜29・4m。完成予定年度は平成48年度(今後実施する詳細設計において具体的な完成年度を検討)。
 市は平成28年度に鴨川東岸線(第3工区)予備設計(その1)業務を吹上技研コンサルタント(京都市西京区)で実施した。
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 鴨川東岸線は、鴨川左岸の出町柳から十条通に至る南北の幹線道路で、出町柳から塩小路通までは事業を完成し、現在の川端通となっている。塩小路通から南は3つの区間に分け、第一工区(松風橋から十条通までL312m)の整備は完了、第二工区(岸ノ上橋から松風橋までL715m)は整備中。
 残る第三工区(塩小路通から岸ノ上橋までL573m)を整備し、鴨川東岸線を完成させ、市内中心部から京都高速道路(阪神高速8号京都線)へのアクセスの向上及び南北方向のボトルネック解消など交通問題の改善を図る。
 環境景観への配慮事項では、車道部において騒音低減効果が期待できる排水性舗装の採用を検討。また東側は住宅に面するため、施工にあたっては騒音及び振動対策を実施する。
 費用便益比(CBR)は2・46。
 なお都市計画道路の鴨川東岸線(第三工区)については、線形を一部西側に変更し、既成市街地環境を保持しつつ、合理的な線形とするため、7月の京都市都市計画審議会に諮り承認した。
 昭和62年都市計画決定時の当初計画は、琵琶湖疏水を東側へ移設し、道路を4車線化する計画で、用地取得及びJR橋脚の移設に相応の事業費を要するとともに、琵琶湖疏水東側の既成市街地への影響が大きかった。
 この計画を見直し、都市計画道路の位置を西側に移動し、必要な流下能力を確保した上で、琵琶湖疏水の構造を見直し幅を縮小することにより、車線数を変更せずに、JR橋脚の移設を行わない計画とするとともに、琵琶湖疏水東側の住宅地の用地取得をごく一部とすることで、既成市街地への影響を最小限に抑える。