熊本県電設業協会(岩崎裕会長)、宮崎県電業協会(牛島宏会長)、鹿児島県電設協会(畠田実会長)の意見交換・懇親会が10月25日、メルパルク熊本で開かれた。3県の持ち回りで年1回開催しており、今年は協会役員を中心に50人が出席。懇親会の冒頭、3県の会長が各県業界の現状や課題、協会活動などを報告した。
岩崎会長は、県内の建設投資や落札率を報告した後、熊本地震の復興視察で訪れた昨年12月の静岡県協会と、今年6月の埼玉県協会との意見交換会に触れ「首都直下地震や南海トラフ地震など、どこで地震が発生してもおかしくない。BCPの体制づくりが喫緊の課題だ」と、震災経験を踏まえて災害に対する備えの重要性を訴えた。
牛島会長は、工業系高卒者の県外流出が、過去に宮崎県が2年連続でワースト1となったことを懸念し、「県内業界の一番の課題は人材の確保・育成。工業高校の先生との懇談や、高校1年生を対象とした電気工事の現場見学会を開いたりして、早い時期から将来のイメージが描けるように取り組んでいる」と県内企業への入職に向けた活動を説明した。
畠田会長は「2020年の国体関連事業など県内の工事が堅調に推移する一方、長引く不況で減少した技術者・技能者の回復は思うようにいかない」とし、「人材の確保・育成を図るため、企業経営の根幹とする公共事業設計労務単価のさらなる引き上げを陳情していく」と述べた。
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