東京都都市整備局は、東京街道アパート(東大和市)の建て替えに伴って創出した用地約1・6fの活用方策についての検討作業をセット設計事務所(国分寺市)で開始した。民間活力の導入を視野に入れつつ、デベロッパーや商業事業者、福祉関連事業者などのヒアリングを行い、周辺地域の活性化にもつながる事業コンセプトや導入する施設の種類・規模などを検討し、実現可能性の高い土地活用方策案をまとめる。
東京街道アパート(東大和市清原1ノ1他、敷地面積27万1190平方b)では、築後40年近く経過して老朽化した既存住宅の建て替えを順次進めている。1999年度に着手した前期事業で、1〜2階建ての低層住宅約300棟を解体し、跡地に鉄筋コンクリート造4〜12階建ての住棟26棟(約1400戸)を建設した。現在実施している後期事業では、敷地の中央北側(約1万3190平方b)、中央東側(約2万2930平方bと5140平方b)、中央南側(3360平方b)の四つの区域に、鉄筋コンクリート造の住棟約660戸を新築することを計画している。
都ではこれら事業の進展を踏まえ、住棟の集約などによって創出した用地に民間活力を導入し、地域特性やニーズに応じた商業施設や福祉施設などを整備する考えだ。
対象とする用地は、敷地内の中央を東西に走る中央通りと、敷地西側を南北方向に連絡するバス通りに面した約1・6f(中央通り北側の約1fと南側の0・6f)。
今回委託した業務を通じ、周辺の土地利用なども踏まえながら、商業・医療・福祉などの生活支援機能を備えた生活中心地の形成を民間プロジェクトとして実施できるよう、事業コンセプトを検討する。これを基にデベロッパーやゼネコン、商業事業者、福祉事業者などにヒアリングを実施し、創出用地にふさわしい施設の種類や配置、規模などを探る。
また、土地の売却や定期借地権設定による貸し付けといった事業手法ごとに、事業性を比較検討し、課題を整理する。
これらの検討結果を基に、土地活用方策案を作成し、事業者の公募に備えて資格要件や施設の管理・運営形態など基本方針案やスケジュール案をまとめる。
提供:建通新聞社