福島建設工業新聞社
2018/10/30
【福島】浪江町復興・創生拠点/設計施工一括デザインビルド方式で
浪江町は、国道6号沿いの幾世橋地内に、24時間利用可能な駐車場やトイレ、休憩所などの機能に加え、町民が交流できるいこいの場や情報発信機能を備えた町の復興・創生拠点として、交流・情報発信拠点施設を整備する。基本・実施設計、施工、工事監理業務一括(デザインビルド方式)で整備事業者を選定するため29日、公募型プロポーザルを公示した。参加表明書提出期限は11月21日、技術提案書提出期限は12月27日。
施設は2棟構成。将来の道の駅認定を想定した地域振興施設(フードコート、スーパーマーケット、小型テナント、交流サロン、観光・情報発信スペース、道の駅施設)は、CLTを使用したW造平屋約2030平方b。町の伝統産業品の販売、製造、見学、体験ができる地場産品販売施設は、約900平方b。いずれの施設も県産木材を1平方b当たり0・22立方b以上使用する場合はRC構造も想定に入れている。町が推進するスマートコミュニティ事業を導入した地域のエネルギー拠点モデル施設として整備する。
建設地は国道6号と114号、町道町場中島線、請戸川に囲まれた幾世橋字知命寺地内の約3・5f。基本設計はオリエンタルコンサルタンツ・関・空間設計・アサノ大成エンジニアリングJV、敷地造成設計は玉野総合コンサルタント。
総建設費の上限額は19億3900万円、スマートコミュニティ事業の基本設計費が125万6000円、実施設計費が434万6000円(消費税込)。敷地造成工事とスマートコミュニティ施設の工事は別途発注で、造成工事は31年2月下旬にも指名競争で入札する予定。スマートコミュニティ事業は公募により選定する。
参加形態は複数の建築業者等で構成する事業者グループ。代表事業者と施工事業者は、町工事等請負有資格者名簿(工事)登録で、代表事業者は経審の建築一式工事・総合評定値1500点以上の特定建設業許可業者。20年以降に建設費10億円以上の新築工事の元請施工実績が必要。施工事業者は@町内に本社所在A20年度以降に建設費1億円以上の新築工事の元請施工実績。設計・工事監理事業者は@町工事等請負有資格者名簿(測量等)登録A建築士事務所登録B20年以降に建設費3000万円以上の新築設計・工事監理実績。
技術提案を求める項目は@施設の品質A設計・建設工期B建設費Cスマートコミュニティ事業の「見える化」D町の伝統工芸品等を活用した独自提案―など。
審査は2段階方式。1次審査の技術提案書等評価で上位3者程度を絞り込み、31年1月22日に実施予定の2次審査(プレゼンテーション、ヒアリング)を経て。同23日に選定事業者を決定する。審査は町職員と外部有識者で構成する審査委員会が当たる。
町は選定事業者と31年1月下旬〜2月上旬に工事請負契約を締結。施設の最終引き渡しは32年12月25日を予定している。