神奈川県は、2018年度の「病床整備に関する事前協議」を開始する。整備が必要とされる2次保健医療圏(横浜、県央)の病床について、病院の開設・増床を計画する者から病院開設などの申し出を受け付けるもの。横浜(横浜市)855床、県央(厚木市、海老名市、座間市、大和市、綾瀬市、愛川町、清川村)99床の合計954床の確保を目指す。
18年4月1日現在の療養病床・一般病床の既存病床数(前年度までの事前協議承認分などを含む)が、県保健医療計画に定めた基準病床数を下回り、かつ、県保健医療計画推進会議などで必要性が認められた2次保健医療圏と病床数が対象。
11月30日まで病院開設などの申し出を受け付けた後、19年1月から2月まで地域医療構想調整会議(地区保健医療福祉推進会議)の意見を聴取する。2月下旬から3月にかけて県保健医療計画推進会議の意見聴取、県医療審議会への報告、申し出者への結果通知を行う。
申し出者の資格は、病院の開設、病院の病床数増加、診療所の病床設置などを予定する者。原則として申し出の翌年11月30日までに病院などの開設許可(変更許可)申請を行うことを要件としている。
審査に当たっては、県の保健医療計画との整合性、病院開設計画の確実性などを視点とする。
2次保健医療圏ごとに公募条件を見ると、横浜は、市内の既存医療機関の増床を優先、回復期機能または慢性期機能を担うものなどとしている。一方、県央の条件は、同医療圏の既存医療機関の増床を優先、回復期機能を担う病床(地域包括ケア病棟入院料、または回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する病床)を優先的な配分対象とすることなど。
なお、17年度は189床を対象に事前協議を実施。その結果、湘南東部、県央の二つの2次保健医療圏に合計93床(新規開設72床、増床21床)が配分されている。
提供:建通新聞社