内灘町の「内灘駅周辺整備事業基本構想検討委員会」と「内灘海岸賑わい創出事業基本構想検討委員会」の竹村裕樹会長(金沢学院大教授)は29日、町役場を訪れ、川口克則町長に提言書を提出した。駅周辺整備の提言には、老朽化し手狭になっている北陸鉄道浅野川線の駅舎建て替えを盛り込み、2026年度の完成を目指すとした。町は11月1日から21日まで、両基本構想に関するパブリックコメント(意見募集)を実施する。
両検討委は昨年12月、学識経験者や町各団体代表者、区長会長らが委員となって設置された。これまでに駅周辺整備は計4回、海岸は計3回の会合を開催し、9月に基本構想案を取りまとめた。
駅周辺整備の基本構想には、築44年が経過した駅舎の建て替え計画を盛り込んだ。2階建て延べ約700平方メートル程度を想定し、1階に待合所や観光案内所、売店などを設け、2階にカフェ、コワーキングスペースなどを入れる。既存車両車庫の跡地に建てる。
現在1面1線のホームには、両側に列車が停車し乗り降りができる「島式ホーム」(1面2線)の整備を検討。駅前広場のロータリーは一般車両と公共交通の動線を分離し、安全に乗り換えができる空間を確保する。通路上屋も設ける。全体の敷地面積には6700平方メートル程度を見込む。
一方、内灘海岸については、3年程度から6年以上とする短中長期計画の具体的な施策を盛り込んだ。長期目標には観光・イベント・食などを発信する「賑わい創出拠点」の整備を掲げた。