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　佐藤工業（福島市泉清水内１　佐藤勝也代表取締役社長）は12月14日付けで株式を譲渡し、戸田建設の子会社となる。この件に関し佐藤工業の佐藤勝也代表取締役社長が26日に記者会見を開き、株式譲渡に至る経緯などを説明した。
　勝也社長は創業家では３代目の社長。１９９７年から経営に携わり、専務、副社長を経て２０１３年に社長に就任した当時から「創業家の世襲でない形で事業継承を行う」との強い意志を持っていた。こうした中、昨年７月に仲介会社から同社の買収意向を持つ企業が複数社あるとのダイレクトメールが届き、その１社が戸田建設だった。検討を進める中、従業員の離職率も低く健全経営である戸田建設に株式譲渡することで、円滑な事業継承が図られると確信を持ち、全社員１２１人の雇用、給与体系等の条件ついて話し合いを重ね決断した。
　佐藤工業のことし３月決算の完工高は約１０７億円。東日本大震災直前は約80億円だったことから、復興事業のピークアウトが子会社化の原因ではないとしている。
　さらに、佐藤社長は退任時期を19年３月31日までとし、18年度事業計画を完遂するとした。20年度からの経営陣については、あくまで予定としながらも、佐藤工業の代表取締役副社長である八巻恵一氏が社長に昇格し、戸田建設からは代表取締役会長と取締役１人が就任すると述べた。
　従業員、協力会社に対しては「やることは変わらない。これまで通り福島の佐藤工業として地域に貢献してほしい」との思いを寄せている。

　提供：建設新聞社