北陸道路研究会の「18年度総会及び研究集会」は26日、金沢勤労者プラザに会員ら関係者約150人が出席して開いた。
1953(昭和28)年に発足した研究会は道路に関する北陸3県の産官学で構成。総会の冒頭、高山純一理事長は今年で65年目を迎えた同会の役割、活動実績を強調しながらあいさつ。来賓の竹俣隆一石川県技監は「自然災害対応、道路施設の老朽化、建設技術者の減少など、我々を取り巻く環境は今後、益々厳しくなると予想される。こうした課題に対して一人ひとりが知恵を出し、創意工夫を重ねていくためには知識や技術力の向上が大切だ。今回、日頃の研究成果をみんなで共有できることは大変意義がある」と語った。
総会の議長には二塚保之石川県土木部道路建設課長が選出され、18年度事業計画案・予算案などの議案を承認した。
研究発表は9件で、このうち、津田誠石川工業高等専門学校環境都市工学科准教授が「教育機関における橋梁の維持管理に関する人材育成」、北陸地方整備局金沢河川国道事務所の辻森伸幸氏が「全国初となる橋梁補修工事へのECIの適用」、石川県中能登土木総合事務所の山本茂雄氏が「(都)湯元和倉温泉駅線街路事業と温泉街のにぎわい創出」と題して発表。NEXCO中日本金沢支社敦賀保全・サービスセンターの岡田大輝氏が「敦賀HSCにおける雪氷対策作業の高度化に向けた取り組み」、ピーエス三菱東京土木支店の若松剛臣氏が「ダックスビーム工法による連結桁橋―柳橋―」、東洋設計の浦田智文氏が「河川LPデータを活用した3DCADによるルート検討の事例」と題し、最新情報を提供するとともに、質疑応答が行われた。石川県土木部参与の丸山隆史氏による基調講演「金沢城公園の整備〜都心の城と庭を核とする交流空間の形成〜」もあった。