新潟県建設専門工事業団体連合会(近喜男会長)と県土木部の意見交換会が25日、新潟市中央区で開かれた。「持続可能な建設産業(専門工事業)の構築に向けて」をテーマに、担い手確保や働き方改革などについて話し合った。
冒頭のあいさつで、近会長は「業界は2つの問題を抱えている。ひとつは法定福利費の確保。公共工事は改善の兆しが見えつつあるが、我々が主体としている民間工事では未だにしっかりいただいていない。もうひとつは週休2日。今の受注単価では前に進むことができず、最低でも20%以上の引き上げを求めたい」と訴えた。土木部営繕課の野呂栄一課長は「専門工事業は建設産業を支える上でなくてはならない存在。地域の社会資本整備を進めるためにも、適正な利益を確保し、持続していくことが重要だと考えている」と理解を示した。
県建専連は週休2日実現に向けた取組みとして、工事の一層の平準化、適正な工期の設定、適切な積算を求めた。これに対し、県はゼロ県債の活用や国に準じた積算と経費の計上により対応すると応じた。また、現場の安全衛生経費は請負工事金額から捻出しており、十分な対策には法定福利費の確保が必要不可欠と指摘。末端の事業者まで行き渡るシステムの構築と受注者への指導を求めたのに対し、県は国と共同で現場の立入検査を行っており、不備があった場合は是正すると答えた。東京オリンピックの建設需要増加に伴い、鋼材の入手が難しくなっていることも話題となり、早期の発注により確保を図っていくことで両者が一致した。