日本工業経済新聞社(茨城)
2018/10/23
【茨城】つくば市が新入札制度運用方針まとめる/最低制限価格の適用拡大
つくば市が進めていた入札制度の見直しで、新たな運用方針が取りまとまり、次回公告分(10月30日予定)から適用となる。地元業者育成を念頭に、「最低制限価格の適用拡大」「予定価格の事前公表拡大」「A、Cランクの参加機会拡大」−などを図っている。(2面にランク設定や要件設定一覧を掲載)
地元企業を優先するための入札制度の見直しは、五十嵐立青市長の公約事業で、昨年度から県建設業協会土浦支部つくば分会や一般社団法人つくば市産業育成協議会と協議していた。
新たな運用方針の基本方針では、一般競争入札を原則としつつも、例外的に指名競争入札や随意契約を行うとし、入札不調を極力回避するように努めるとしている。
主な改定内容はまず最低制限価格。ダンピング防止や品質確保のため、工事ではこれまで予定価格(税込み)5000万円未満で適用していたが、1億円未満に拡大。併せて除草業務、樹木維持管理業務、施設管理業務および清掃業務についても適用されることになった。
工事の低入札価格調査制度は、現在の予定価格5000万円以上から1億円以上に引き上げた。
また工事の予定価格について、事前公表は1500万円未満としていたが、1億円未満に拡大。
手持ち工事件数については、昨年の見直し案の段階では市内業者は2件、市外業者は1件としていたが、市内、市外ともに2件までとなった。
不調対策としては、再入札の際に失格者を参加可能にする。
ランクについても見直しており、電気工事を除く建設工事では、Aランク(700点以上)の参加可能な予定価格を3000万円以上から2000万円以上に引き下げ、Cランク(600点未満)は1500万円未満から2000万円未満に引き上げた。これにより、A、B、Cランクの業者の参加可能案件数が均等になるという。
そのほか、下請契約や資材調達の際は、市内に本店のある業者を活用するように求めている。