相模原市は、2019年度の予算編成方針を公表した。一般財源ベースの収支見通しを見ると、歳入は前年度比0・8%増の1927億円。歳出は同2・6%増の1961億円とし、このうち投資的経費を含む行政運営推進経費は582億円で、同6・6%のプラスを想定している。
歳入の根幹となる市税収入は景気の回復を反映して緩やかな増加が見込まれるが、扶助費を中心とした義務的経費の増大などにより、34億円の財源不足が見込まれるため、事業の精査・手法の見直しの徹底など、効果的・効率的な行財政運営を行う必要があるとした。
当初予算は19年4月に統一地方選挙が実施される予定であることから、経常的な経費や継続的な事業に係る経費などを中心に計上する骨格予算として編成する方針。だが、社会経済情勢の急激な変化や国による経済対策などへの対応、市民生活に直接関わる喫緊の課題に対応するために必要な経費などは計上する。
また、19年10月に実施予定の消費税率10%への引き上げと、それに伴う需要変動平準化への対応が見込まれることから、今後の国の予算編成や地方税財政制度について、動向を注視していく必要があるとしている。
予算編成の基本的な考え方の一つとして、民間活力の活用を掲げている。公共施設の整備・運営に当たり、「相模原市PPP/PFI手法導入優先的検討方針」に基づき、指定管理者制度や包括的民間委託、ESCO事業、PFI手法などの導入を前提に事業実施を検討する。
公共施設の長寿命化・整備などについては、「相模原市公共施設等総合管理計画」に基づき、計画的に進める方針。特に道路や橋梁、公園などは、個別の施設計画に基づいて長寿命化事業を着実に実施する。
特別会計と公営企業会計の予算編成に当たっては、一般会計からの繰入金や事業費について、検証・精査を行うとともに、独立採算の原則に従って受益と負担の適正化に努めるとしている。
提供:建通新聞社