湖南市は17日、新庁舎を建設するための指針となる「複合庁舎整備基本設計説明書(概要版)」を公表した。
それによると、東庁舎を建て替えし、周辺の公共5施設を集約、庁舎機能とその他公共施設機能を備えた複合施設の建設を目指すために、▽市民の安全・安心な暮らしを支える拠点となる庁舎▽市民に開かれた誰もが使いやすい庁舎▽社会情勢の変化に対応できる長寿命で柔軟性の高い庁舎▽環境に配慮した庁舎―の4つの基本方針を打ち出した。各方針には市民からの声や建設に関わる項目を含んでおり、それらを1つずつ確実にクリアにし、機能性の優れた庁舎となるよう整備するとしている。
新庁舎の規模は、S造4階建、延1万4100平方bと明記。構造形式は免震構造で、架構形式は純ラーメン構造を採用。駐車場は、必要台数430台・駐輪台数50台が可能な駐車・駐輪整備を行う。周辺環境との調和を視野に入れ、敷地内は緑あふれるランドスケープデザインを計画、また、敷地内の動線は歩車分離し、車いす利用者駐車場には屋根を設け、雨に濡れずにアクセスできるよう配慮する。
新庁舎の階構成は、1階に▽市民交流スペース▽市民窓口を、2階に▽保健センター▽健康福祉・教育等の福祉関係窓口を集約する。3階に▽市長室▽災害対策本部▽事業系窓口を集約し、4階に▽議場・展望ロビーを設置する方針。
今後のスケジュールは、近く市複合庁舎整備実施設計業務を石本建築事務所(大阪市中央区)と随意契約し、工事は来年9月頃を予定。基本設計の成果品を精査し、一般競争入札もしくは総合評価による業者選定のどちらかの発注方法を選択する見通し。19年度から2ヵ年で建設工事を行い、20年度末からの供用開始を目指す。その後、21年度にサンライフ甲西の改修や集約した元の施設の解体工事を実施していく。
なお、各概算事業費を見ると、新庁舎整備費として64億7000万円を想定。内訳は、建設工事費に56億2000万円、除去費に3億2000万円、改修費の3000万円、周辺整備費に3億円、調査・設計費に2億円を現段階では見積もっており、今後の設計業務で事業費を見直していく方針だ。
提供:滋賀産業新聞