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北陸工業新聞社
2018/10/15

【福井】川端工業の中村光宏さん/コンクリート工の建設マスターに輝く/ものを作り、この世に残す/業界改善を目指す幅広い活動 

 川端工業(福井市御所垣内町)の中村光宏さんが、18年度優秀施工者国土交通大臣顕彰でコンクリート工の「建設マスター」に選ばれた。
 受賞について「頑張った甲斐があった」と率直に喜びを語った。北陸新幹線など多数の施工を請負うと同時に、自社の新技術開発、県内外企業との業務連携なども積極的に実施。他社と共に利益を向上させ、建設業界全体の改善に繋げていこうと日々努力している。
 また、「施工後に余った生コンクリートは産業廃棄物に属するため、処分において技術や費用、所用時間、法律面など課題が多い」と指摘。同社では砂利と砂に分離した上で、有害成分を中和し処分・再利用しているが、取組みが遅れている企業もある。そのため昨年、全国47都道府県を巡り自社の新技術を紹介した。「現場で上手く処理できれば、時間短縮になり利益も上がる。業界がより良く変わっていくために広めていきたい」と強調し、今後も多様な活動を計画、展開する意欲を示した。
 若い世代については、自動化技術による仕事の減少、少子高齢化による負担増加、世代間の思考と感性の違いなどの理由から「働きたくても働けなくなるのでは」と将来を危惧している。自社でも今後の人材不足に危機感を持ち、雇用受入れ拡大などを検討。「コンクリートは自分たちの生活の中に確かに存在する。自分が作ったことを誰も知らないが、その事実が残る」「物を作りこの世に残すことが誇りになる。今の若い人たちにその気持ちを伝えたい。そう誇れるようになってほしい」とコンクリート工の魅力を語るとともに、後進の活躍を願った。

 川端工業(福井市御所垣内町)代表取締役。「コンクリートは人の命やインフラを守るもの。人間のインフラを自分たちが守る」を信条に、業務と活動に邁進する。41歳

hokuriku