東日本建設業保証は2018年度の上半期(4〜9月)に4482件、請負金額4395億円の神奈川県内公共事業で前払金保証を取り扱った。前年同期に比べ件数が2・5%減、請負金額が11・6%増で、横浜市の新市庁舎(4月、337億円)や市民病院診療棟(5月、49億円)、高速横浜環状北西線シールドトンネル(9月、94億円)といった大型継続事業が請負金額の伸びを支えた。このうち9月単月の実績は件数が前年同月比12・7%減の848件、請負金額が4%減の570億円だった。
上半期の実績は過去10年間で件数が10位、請負金額と保証金額がそれぞれ1位。発注者別に請負金額の状況を前年同期と比べると、市町村は横浜市など10団体の取り扱いが増えて27・8%増、都県も県住宅営繕事務所の取り扱い増で24・7%増とそれぞれ2割以上伸びた反面、国は横浜湘南道路(国土交通省)や長浦桟橋(防衛省)の反動を受けて36・8%減と大きく落ち込んだ。全体のうち新規の取り扱いは件数が4174件(0・3%増)、請負金額が2134億円(4・4%増)で、うち請負金額の全体に占める新規の比率は48・6%と5割を切っている。
種別ごとの件数と請負金額は▽土木=2205件(2・7%減)、2315億円(4・7%減)▽建築=514件(10・5%減)、1280億円(67・5%増)▽電気=437件(1・1%減)、282億円(5・4%減)▽管=366件(11・2%増)、200億円(16・8%増)▽設計・調査・測量=725件(2・4%減)、133億円(15・1%増)▽機械器具設置=159件(5・3%増)、158億円(35・3%増)▽その他=76件(15・6%減)、24億円(41・4%減)―の内訳で、建築の請負金額の伸びが著しい。
一方、9月単月の実績は過去10年間で件数が9位、請負金額が3位、保証金額が2位。横浜市の件数が240件と前年同月より77件少なく、首都高速道路会社の北西線関連(2件で42億円)や国立印刷局の小田原工場製版棟(2件で14億円)などの反動減もあったため、件数は3カ月ぶり、請負金額については6カ月ぶりにマイナスに転じた。全体のうち新規は件数が835件(前年同月比12・7%減)、請負金額が355億円(17・4%減)となっている。
9月は横浜市の北西線シールドトンネルの他、フロール元住吉新築(神奈川県住宅供給公社、27億円)や北部方面特別支援学校新築第1工区(神奈川県、18年度保証対象額10億円)といった大型事業の保証申し込みがあった。
提供:建通新聞社