日本工業経済新聞社(群馬)
2018/10/09
【群馬】県館林土木事務所は、広域避難検討会を開催
県館林土木事務所(林賢司所長)はこのほど、明和町役場において「パーソントリップ調査を活用した洪水時の広域避難検討会」を開催した。検討には、東京大学大学院情報学環の片田敏孝特任教授、前橋工科大学工学部社会環境工学科の森田哲夫教授のほか、県や邑楽館林地域6市町の職員など13人が出席。谷田川流域での大規模洪水を想定した上で、広域避難のあり方について話し合った。
冒頭、林所長は「本日の検討会を含め、年度内に3回の会議を開く。2019年度の出水期までに邑楽館林地区における広域避難のあり方を取りまとめる」と決意を表した。
片田教授は、西日本7月豪雨で被害を受けた岡山県倉敷市の真備地区を例に上げ「避難というと公民館や学校への近隣避難が中心で、域外避難に対する認識は極めて低い。邑楽館林地区のような低平地では、破堤で広範囲の浸水被害が予想され、地域にとどまることは危険だ」と述べ、複数市町村をまたぐ広域避難の必要性を説いた。続いて各市町の担当者が防災減災に対する取り組みを報告。今後の検討方針に関して認識を共有した。