越前和紙の里を愛し、天然能登産珪藻土に強い関心を寄せながら壁紙の新しい可能性を追求し続ける。58歳
内装工事業・インテリアのフェイス(福井市高柳1丁目1903番地)代表、上坂純也氏が内装仕上工の建設マスターに輝いた。
18年度の優秀施工者国土交通大臣顕彰で、壁紙施工の高い技能と技術を有し、後進の指導と育成にも多大な貢献をしたと評価された。関係者に心から感謝の気持ちを表わして「30年余り、壁装の世界で試行錯誤を繰り返し、少しずつ前に進んできたことが認められて、とっても嬉しい」と喜びを隠さない。
氏は表装(壁紙)と下地との深い関係性を様々な体験から紹介。課題の剥がれやひび割れ、結露などの原因を理解し克服するには相当の経験が必要で「それでも近年は、この間の試行錯誤の成果でシステム化が進展。品質向上に貢献したのでは」と自負心を抱く。
時代は、新築から改修やリフォームへと軸足を移し「内装関係の仕事はますます重要。ただし日々の研鑚へ向上心を持ち、新しい技術や材料の研究を怠らなければの話」と釘をさす。進展著しいAI(人工知能)を搭載した人型ロボットの追い上げを見据えながら「業界全体として若手に技術を伝えていくことが大切」と指摘。伊勢神宮の式年遷宮も引き合いに、技能承継を図っていく重要な意味合いを噛みしめる。
壁装の魅力は「自分で作れる面白さ」とズバリ。「個々のボードに最適な色合いを考えて作り上げるところ。経年の変化もまた楽しみ」と妙味を披露。今後の抱負は「内装工の地位をもっと上げたい」と心から願った。