今後も「与えられた仕事を精一杯にこなしていきたい」と抱負を示し、いやしのエコ庭をテーマに、環境に優しい庭造り目指す。54歳
南造園(坂井市三国町川崎)の原田和明さんが、造園工の建設マスターに輝いた。
18年度の優秀施工者国土交通大臣顕彰で、優秀な技能と技術の持ち主であり、かつ後進の指導と育成にも多大な貢献をしたと高く評価された。今の気持ちを「大変な名誉で、今後ますます頑張っていきたい」と意欲的で、他の模範として期待される重みも実感する。
氏は造園業に携わる前は行政の内勤職で7年ほど働くが「やはり外仕事がいい」と転身を決意。縁あって今の会社に就職した。「造園は一からの勉強で、また20年余り前の当時はまだ植栽台帳も手書きの時代。写真はプリントを糊付けしていた」などと懐かしく振り返る。今では電子化が格段に進み「事務量は10分の1に飛躍的に向上した」と隔世の感。しかし電子化が普及したと言っても苦労した経験は今も生きる財産。構築したデータ(情報共有システム)を社内で使い回しすることはもちろん、依頼があれば他社にも提供し協力して民間同士のつながりも大切にしている。
造園業の魅力については「剪定には設計図面がなく指示もない。すべて自分で考え判断し、自分の感覚で行わねばならない。大変な反面、遣り甲斐を感じる。その点が構造物のある土木設計との大きな違い」と指摘する。
若手に向けては「組合で取り組む軽トラを使ったミニ造園展などで、もっと業界をアピールしたい。知識が不十分でも飛び込んできてほしい」と、しっかり受けとめて教えていく心意気を示した。