日本工業経済新聞社(茨城)
2018/10/04
【茨城】つくば市がクレオ再生へ/年内にもビル購入
つくば市学園地区市街地振興室はこのほど、ことし1月に閉館したつくば駅前の商業施設「クレオ」再生に向けて、市が関与する手法の検討概要を公表した。それによると、市などが出資するまちづくり会社がクレオを取得し、つくばの特徴を最大限に生かした体験型施設として整備する方針。これから9、11、14日に市民説明会を開き、10月下旬の臨時議会で出資金など補正予算を上程。11月に新法人を設立し、12月中旬にはクレオを購入する計画。
クレオ(吾妻1−7−1、2、3)は1985年築、RC造地上8階、地下2階建て、延べ5万6862・32u。筑波研究学園都市の核となる施設として開業したが、昨年2月に西武筑波店が、ことし1月にはイオンつくば駅前店が撤退したことで、ことし1月に閉館。
所有者の筑波都市整備鰍ヘ年内には売却するとしている。
市はクレオを中心市街地のまちづくりに大きな影響を与える重要な施設とし、7月18日にはクレオの再生手法検討調査業務委託を、一般社団法人HEAD研究会(東京都千代田区)に発注した。
その調査概要によると、市とサイバーダイン梶iつくば市)、金融機関などで構成されるまちづくり会社がクレオを全て取得、改修し、市が一部に公共施設(窓口機能、こども・サイエンス分野の図書館)を導入するとしている。
初期費用は施設購入に約38億円、改修に約29億円、初期運転資金に約4億円を試算。
施設再生のコンセプトは「未来に向かってチャレンジする人を応援する、つくばの知や資源が集結した体験型施設」。
1階には食品スーパー、温浴健康施設、地域応援ショップ(飲食・物販)、2階には百貨店やアウトドアスポーツ、生活雑貨店を配置する。
3階と4階はキッズエリアとし、子どもと大人が一緒に本物の科学を体験しながら学べる場を設置する。また4階には大規模な書店も置く。
5階は子どもや科学に特化した専門図書館とサイバーダイン鰍フオフィスとする。
そして6階は、かつての映画館施設を活用したミニシアターや、サイバーダイン鰍フ事務所とする。
市民説明会は10月9日に大穂交流センターで、11日に茎崎交流センターで、14日に市役所と筑波交流センターで開催する。