高知県は、沈下橋を修繕する市町村に対する支援制度を創設する。9月補正予算案に2019年度の債務負担行為として1293万円を設定、18年度中に修繕工事を実施予定の8橋を対象とし、それぞれ管轄する自治体に交付する。
今回修繕を予定しているのは、三里橋、勝間橋、岩間大橋、屋内大橋(四万十市、四万十川)、観音橋(安芸市、伊尾木川)、名越屋沈下橋(日高村、仁淀川)、中古屋橋(梼原町、梼原川)、第二三島橋(四万十町、四万十川)の8橋。このうち観音橋は7月の豪雨災害で落橋したので、修繕の対象外となる可能性がある。
県内には市町村管理の沈下橋が47橋ある。地域の交通網を形成し、重要な観光資源としての役割も担っているが、多くの沈下橋では老朽化が激しく一部は通行止めとなっている。5年に1度の点検により、損傷の激しい橋梁は早期の修繕が義務化されているが、通常の橋梁より修繕費用が高額となる可能性が高いことが課題となっていた。
そこで県では、点検によりV判定(早期措置段階)とW判定(緊急措置段階)となった18橋を対象に交付金制度を創設。市町村が実質負担する元金償還額の2分の1以内の額を事業実行年度の翌年度に交付する。残る10橋については、管理する市町村が19年度以降順次修繕を進める予定。
提供:建通新聞社