静岡県は「清水港長期構想」を2018年度内に策定する。おおむね20年後の将来像とするもの。10月末には、清水港長期構想検討委員会を設立する。
長期構想は、これまでの延長線上ではなく、第4次産業革命と呼ばれる人工知能(AI)やIoTによる技術革新を見据えるとともに、清水みなとまちづくり公民連携協議会が地域ぐるみで策定するグランドデザインと方向性を共有し、清水港のさらなる成長を描く計画とする。
委員会には19人の委員と、オブザーバーとして国土交通省港湾局計画課港湾計画審査官の中原正顕氏が参加する。トラックの自動運転や隊列走行などにも対応できる物流機能の高度化や、クルーズ船やスーパーヨットの受け入れ環境整備、市民が海や港を身近に感じることができる快適で美しい水辺空間の創出など、推進すべき施策の方向性を検討していく。
18日には、委員会設立に先立つ視察会と意見交換会を実施。委員は、現状と課題、清水みなとまちづくり公民連携協議会が策定中のグランドデザインなどについて説明を受けた。
委員からは、港の多機能化、交通ネットワークを含めた動線整備、輸送路確保などの意見が出た。
検討委員会のメンバーは次の通り。(敬称略、50音順)
秋田典子(千葉大学大学院准教授)▽荒木勉(ヤマトグループ総合研究所専務理事)▽井上剛(サッポログループマネジメントグループリーダー)▽稲葉健太(SYLジャパン社長)▽海野俊也(静岡新聞社専任局長)▽北村尚武(楽帆CEO)▽佐々木淳(東京大学大学院教授)▽庄司るり(東京海洋大学学術研究院教授)▽新谷浩一(東海大学准教授)▽須野原豊(日本港湾協会理事長)▽高山茂宏(静岡市清水区自治会連合会会長)▽田中知足(中部地方整備局港湾空港部長)▽田中裕二(清水海上保安部部長)▽田辺信宏(静岡市長)▽西尾忠久(清水港運協会会長)▽二宮芳樹(名古屋大学特任教授)▽府川尚弘(静岡ツーリズムビューローディレクター)▽前田英寿(清水みなとまちづくり公民連携協議会会長)▽望月薫(清水港客船誘致委員会会長)
提供:建通新聞社
(2018/10/1)
建通新聞社 静岡支社