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日刊建設工業新聞
2018/09/27

【鳥取】10月10日〜/週休2日に経費上乗せなど/土木工事積算基準改定

 県土整備部は2018年度「土木工事積算基準」を改定し、10月10日以降の調達公告から適用する。主な柱としては、週休2日に取り組む際の必要経費を計上するほか、ICT(情報通信技術)を活用した河川浚渫工に新たな積算基準を策定。労働環境の改善やi−Con(建設現場の生産性向上)の推進につなげる。
 4月から改定した国土交通省の積算基準を準用。これまでに一般管理費等率、交通誘導警備員の計上方法見直し、市場単価の一部廃止などは5月から先行して適用している。
 同部が今回改定するのは、週休2日工事の経費について、最新の施工実態を踏まえて間接費を見直すほか、機械経費(賃料)と労務費に補正係数を導入する。共通仮設費率、現場管理費率の補正も上乗せ。必ずしも4週8休を確保できなくても、4週6休相当以上に段階的に経費を計上する。
 ICT土工積算基準の改定では、土量5万立方b以下の工事でICT機械の使用割合が高い傾向にあり、現行の積算基準で設定しているICT建機の使用割合25%を超える工事が9割以上に上った。このため積算方法を改め、ICT建機の稼働率に応じた施工数量によって変更積算する。
 また、ICT施工に河川浚渫工の積算基準を新設。ICT建機のリース料(従来建機からの増額分)と初期導入経費を新たに追加する。バックホウ浚渫船(2万立方b)の場合、1日当たりの施工量と機械経費の増により、標準施工と比べて1・1倍程度にコストが増える。
 このほか、土工(掘削)に小規模施工の施工区分を新設する。現行区分の5万立方bに、1万立方b未満の区分を追加。一層、実態に応じた積算を可能とする。

週休2日モデル工事
試行要領を一部改正

 関連して県土整備部は、「週休2日モデル工事」試行実施要領を一部改正し、来月10日以降の調達工事から適用する。3月に改定した国交省の要領を準拠。対象期間を工事着手日から工期末の20日前とするほか、「4週6休」程度以上を達成した場合、労務費や機械経費を補正する。
 週休2日の対象期間では、現行の準備期間や夏季、年末年始の休暇を含めた実工期全体から工期末の20日前までを、工事着手日から工期末の20日前までに見直し。余裕期間や準備期間、夏季(3日間)、年末年始(6日間)の休暇を含まない。
 このほか工場製作のみを実施している期間、工事全体を一時中止している期間は対象外とする。
 経費の補正は、労務費と機械経費(賃料)に補正係数を導入。共通仮設費率、現場管理費率についても経費を上乗せするとともに、4週8休相当を確保できなくても「4週6休」程度以上が取得できれば、経費を現場閉所の状況に応じて計上する。補正係数の見直し後試算によると、直工費5000万円級の場合、経費1%程度から3%程度に跳ね上がる。
 同部は「隔週で土曜日を休んでも4週6休であれば達成できる。計画通り休日を取れなくなっても工事成績などにペナルティーない。積極的に取り組んでほしい」(技術企画課)と話しており、就労環境の改善に理解を求めている。

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