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建通新聞社(東京)
2018/09/26

【東京】都 淀橋市場再整備、素案検証作業開始

 東京都中央卸売市場は、淀橋市場(新宿区)の再整備に向けた取り組みとして、新たな事務所や卸売市場、加工・パッケージ施設などを整備する素案の実現可能性の検証作業を三菱総合研究所(千代田区)で開始した。素案に沿って施設整備を行った場合のシミュレーションを行い、市場を運営しながら施工するためのローリング方法や工事の規模、エリア、期間などを検証し、現実的で効率的な施工が可能な再整備案の取りまとめにつなげる。
 青果物を取り扱う淀橋市場(新宿区北新宿4ノ2ノ1、敷地面積2万3583平方b)は、限られた敷地の中に老朽化・狭あい化した施設が立ち並び、施設の再整備や場内動線の見直しが求められている。都は5月に策定した第10次卸売市場整備計画の中で「狭あいな市場の効率的な活用を図るとともに、実需者ニーズに配慮した施設整備を検討する」との方向を打ち出している。
 都は市場関係者の意見も踏まえ▽新事務所棟(5階建て)▽北卸売場(2階建て)▽東卸売場(同)▽加工・パッケージ施設―などで構成する再整備素案の検討を進めており、素案の実現可能性を検証することで、計画内容の精度を高める。
 今回委託した業務を通じ、素案に基づく施設整備のシミュレーションを行って、市場を運営しながら施工するためのローリング方法や工事の規模、エリア、期間などを検証する。現在の場内物流の状況を踏まえ、施工期間中・施工後の動線計画を考える他、施工期間中の市場外待機車両の増加や仮設スペースでの営業活動など施工に伴う影響を評価する。
 年度内にこれらの検証結果をまとめた上で、実現可能な施設整備案を改めて検討。現在の案よりも工事規模を縮小した案を複数立案し、それぞれ施工期間やエリア、概算費用、整備効果、市場関係者の意見を含めた総合的な評価をまとめ、再整備の方向を固めていく。

提供:建通新聞社