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北海道建設新聞社
2018/09/25

【北海道】えりもで風力発電事業計画 最大1200億円投入

 太陽光発電や風力発電事業を展開するアールイーパートナーズ(大阪市淀川区西中島4の11の21、池田昭洋社長)は、えりも町内に500㍋hの蓄電池設置を想定した、仮称えりも風力発電事業を計画している。総発電出力は最大20万1600`hで、延長100`超となる自営送電線の設置を含む総事業費は1000億―1200億円を試算。4、5年以内の稼働を目指している。
 計画によると、事業想定区域は、えりも町有上歌別牧野の旧北海道肉牛牧場を含む約2019ha(うち民家などがある約395haは対象外)で、土地を借りて実施。単機出力4200`h級の風力発電機を48基設置する。
 風力発電機は海外メーカーと協議中。ブレード3枚、ローター直径117m、ハブ高さ84m、最大高さ142・5mを想定している。
 変電施設や送電線、系統連携地点は検討中だ。特別高圧で送電線の安定化のために設置を求められている蓄電池の容量は500㍋hを想定。これから実施する風況調査を踏まえて固める。
 21日から環境アセスメント手続きである計画段階環境配慮書の縦覧を開始。評価書や工事計画の届け出などを経て着工する。工期は31カ月。試験運転を経て、着工から32カ月後に営業運転を開始する予定だ。
 主な工程は、着工から17カ月目まで機材搬入路やアクセス道路整備、ヤード造成、基礎を実施。並行して8―31カ月目で送電線、配電線、蓄電池設備を含めた電気や変電所の工事を進め、20―30カ月目で風車を据え付ける。
 池田社長は「えりも町は日本一風が強い場所。風を資源に停電が多い脆弱(ぜいじゃく)な送電体制を改善し、酪農や漁業など町の産業安定化を図り、災害時の支援にもつなげたい」と話している。