建通新聞社
2018/09/21
【大阪】年内に事業者公募 未来医療国際拠点
大阪府市と関西経済3団体が中之島4丁目地区に設置を目指す「未来医療国際拠点」について、実施方針の策定など開発事業者公募に向けた準備が進められている。事業者公募は大阪市が担当。市の担当者は「遅くても年内には公募を開始したい」としている。
市では7月、建物整備・運営事業を行う意向のある法人を対象にマーケット・サウンディング(MS)を実施し、建築計画や事業収支計画などをヒアリングした。この結果を基に、大阪府と共同で事業実施方針の策定を進めており、年内をめどに公表する見通しだ。
MSには4者が参加。建築計画では、4件とも隣接市有地を活用し、東側に寄せて建設する提案だった。敷地面積は8000〜8600平方bで、全者が土地購入より定期借地権設定契約(50〜70年)を希望した。また、事業収支計画では、高い収益性が見込めず、公募に際して借地料は低廉な価格設定とすることや、価格固定での事業者選定方式が望ましいとの見解が寄せられた。
基本計画案によると、未来医療国際拠点施設は、国内外の機関と連携して患者を受け入れる「メディカル棟」と、研究や人材育成を支援する「研究開発棟」の2棟で構成。延べ床面積は計約5万平方bを想定する。
メディカル棟の延べ床面積は約2万平方b、フロア面積は3000平方bを想定。病院の他、高度検診や治療センターなどの関連クリニック、CPC・細胞バンク、利便施設などを整備する計画。
一方、研究開発棟の延べ床面積は約3万平方b、フロア面積は2000平方bを想定。産学連携ラボやインキュベーションラボの他、ホール・会議室・利便施設などを設置。上階は関連企業などのオフィスを整備する構想だ。