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建通新聞社四国
2018/09/21
【香川】２０１８年香川県地価調査 下げ止まり傾向顕著
香川県は２０１８年の県内地価調査の概要を明らかにした。７月１日現在の県内８市９町の１８２地点を調査。地価の下落は県全用途平均で対前年平均変動率（平均変動率）０・５％減。下落率の縮小した前年（０・８％減）より、さらに下落幅が縮小した。地価の下落は住宅地・全用途平均は１９９３年以降26年連続、商業地で92年以降27年連続の下落で継続しているものの軽微となり、高松市（工業地を除く）、直島町の平均変動率は上昇、三木町（住宅地）で横ばいとなるなど、下げ止まり傾向がより顕著となった。
県内地価の平均変動率は住宅地が０・５％減（前年０・８％減）、商業地０・２％減（前年０・７％減）、全用途平均０・５％減（前年０・８％減）といずれも前年より下落率が縮小した。継続調査地点の１８２地点（前年１８２地点）のうち、35地点（前年22地点）で価格が上昇し、24地点（前年21地点）で価格変動なし、１２２地点（前年１３９地点）で下落した。
住宅地の平均変動率を見ると、高松市、直島町が上昇、三木町は横ばい。それ以外の７市７町で下落した。下落率が大きいのは土庄町と小豆島町で１・８％減、次いでさぬき市（１・５％減）の順。住宅地の価格上位の基準地は高松（県）―36の「高松市番町３ノ14ノ８」で変動率３・５％増、価格は１平方㍍当たり23万４０００円でともに１位。
商業地の平均変動率は高松市の上昇を除き全市町で下落。下落率の大きいのは土庄町１・７％減、小豆島町１・３％減でこれに琴平町の１・２％が続く。
県内の地価動向について、香川県地価調査香川分科会代表幹事で不動産鑑定士の鈴木祐司氏（鈴木不動産鑑定事務所）は、「住宅地は県全体として人口減少、高齢化率の上昇などによる宅地需要減少により26年連続の下落。ただし、下落幅は年々縮小傾向にあり、県全体の平均値は０・５％減（17年０・８％減）と極めて小さな値となっており、下げ止まり傾向が顕著」と分析した。
鈴木氏によると、高松市の住宅地の地価動向は、49継続地点中、上昇19地点（前年16地点）、横ばい15地点（前年11地点）となり、高松市全体で０・２％増と91年以来27年ぶりに上昇傾向に転じた。
上昇地点は大きく分けて二つのエリア。一つは市街地中心部付近の生活利便性の高い地区（番町・昭和町・亀岡町・上之町・今里町・楠上町等）。もう一つのエリアが宅地開発が活発で地区内人口が増加している郊外の新興住宅地域で、価格水準が比較的低位で標準的なサラリーマン世帯が購入可能な価格帯に収まる地域。具体的には多肥上町・林町・上林町・三谷町・太田上町・木太町・仏生山町などを挙げる。横ばい地点は、高松市の全域に及びつつある。
高松市以外では丸亀市で上昇３地点（前年０地点）となっており、郊外の宅地開発が活発な地域と市中心部の丸亀城周辺の閑静な住宅地域。さらに直島町は全３地点で上昇に転じ、瀬戸内国際芸術祭などのアート活動や、これに付随した移住希望者も多く、加えて町内の基幹企業の社宅需要なども見られるという。
一方、商業地は「中心商業地の空洞化が依然として認められ、宅地需要の減退とともに地価は27年連続で下落。ただし、下落幅は年々縮小傾向にあり、県全体の平均値は年間０・２％減（前年０・７％減）と極めて小さな値」として、下げ止まり傾向が顕著と分析。このうち高松市の地価動向は15継続地点中、上昇８地点（前年５地点）、横ばい３地点（前年６地点）。高松市全体で０・６％増と91年以来27年ぶりに上昇傾向に転じた。
鈴木氏は「高松市の中心商業地域は空室率、稼働状況に大きな変化はないが、賃料は一定水準を確保しているため、長年の地価下落により土地価格に対する利回りが改善。高松市全体として値頃感から地価はやや上昇または横ばい傾向にある。特に、最高価格地周辺は、外国人観光客の増加に伴うホテル需要を見込んだ動きも見られる。立地条件が良好でまとまった面積があれば、マンション用地としての需要も認められる」。一方で、「依然として収益が見込めず、宅地需要も低調な郊外の商業地域も認められ、二極化傾向が見られる」とコメントしている。
商業地の平均価格を市町別に見ると、市では高松市が１平方㍍当たり11万円（前年10万７８００円）で最も高く、次いで丸亀市が７万０８００円（同７万１１００円）、観音寺市６万３０００円（同６万３５００円）。町では宇多津町が５万１０００円（前年５万１３００円）で最も高く、琴平町５万０１００円（同５万０７００円）、土庄町４万７２００円（同４万８０００円）と続く。
価格上位の基準地で商業地１位は高松（県）５―11（高松市磨屋町２ノ６外）の「あなぶきセントラルビル」で、前年と変わらず。価格は１平方㍍当たり41万６０００円。変動率は４％増。
提供：建通新聞社
県内地価の平均変動率は住宅地が０・５％減（前年０・８％減）、商業地０・２％減（前年０・７％減）、全用途平均０・５％減（前年０・８％減）といずれも前年より下落率が縮小した。継続調査地点の１８２地点（前年１８２地点）のうち、35地点（前年22地点）で価格が上昇し、24地点（前年21地点）で価格変動なし、１２２地点（前年１３９地点）で下落した。
住宅地の平均変動率を見ると、高松市、直島町が上昇、三木町は横ばい。それ以外の７市７町で下落した。下落率が大きいのは土庄町と小豆島町で１・８％減、次いでさぬき市（１・５％減）の順。住宅地の価格上位の基準地は高松（県）―36の「高松市番町３ノ14ノ８」で変動率３・５％増、価格は１平方㍍当たり23万４０００円でともに１位。
商業地の平均変動率は高松市の上昇を除き全市町で下落。下落率の大きいのは土庄町１・７％減、小豆島町１・３％減でこれに琴平町の１・２％が続く。
県内の地価動向について、香川県地価調査香川分科会代表幹事で不動産鑑定士の鈴木祐司氏（鈴木不動産鑑定事務所）は、「住宅地は県全体として人口減少、高齢化率の上昇などによる宅地需要減少により26年連続の下落。ただし、下落幅は年々縮小傾向にあり、県全体の平均値は０・５％減（17年０・８％減）と極めて小さな値となっており、下げ止まり傾向が顕著」と分析した。
鈴木氏によると、高松市の住宅地の地価動向は、49継続地点中、上昇19地点（前年16地点）、横ばい15地点（前年11地点）となり、高松市全体で０・２％増と91年以来27年ぶりに上昇傾向に転じた。
上昇地点は大きく分けて二つのエリア。一つは市街地中心部付近の生活利便性の高い地区（番町・昭和町・亀岡町・上之町・今里町・楠上町等）。もう一つのエリアが宅地開発が活発で地区内人口が増加している郊外の新興住宅地域で、価格水準が比較的低位で標準的なサラリーマン世帯が購入可能な価格帯に収まる地域。具体的には多肥上町・林町・上林町・三谷町・太田上町・木太町・仏生山町などを挙げる。横ばい地点は、高松市の全域に及びつつある。
高松市以外では丸亀市で上昇３地点（前年０地点）となっており、郊外の宅地開発が活発な地域と市中心部の丸亀城周辺の閑静な住宅地域。さらに直島町は全３地点で上昇に転じ、瀬戸内国際芸術祭などのアート活動や、これに付随した移住希望者も多く、加えて町内の基幹企業の社宅需要なども見られるという。
一方、商業地は「中心商業地の空洞化が依然として認められ、宅地需要の減退とともに地価は27年連続で下落。ただし、下落幅は年々縮小傾向にあり、県全体の平均値は年間０・２％減（前年０・７％減）と極めて小さな値」として、下げ止まり傾向が顕著と分析。このうち高松市の地価動向は15継続地点中、上昇８地点（前年５地点）、横ばい３地点（前年６地点）。高松市全体で０・６％増と91年以来27年ぶりに上昇傾向に転じた。
鈴木氏は「高松市の中心商業地域は空室率、稼働状況に大きな変化はないが、賃料は一定水準を確保しているため、長年の地価下落により土地価格に対する利回りが改善。高松市全体として値頃感から地価はやや上昇または横ばい傾向にある。特に、最高価格地周辺は、外国人観光客の増加に伴うホテル需要を見込んだ動きも見られる。立地条件が良好でまとまった面積があれば、マンション用地としての需要も認められる」。一方で、「依然として収益が見込めず、宅地需要も低調な郊外の商業地域も認められ、二極化傾向が見られる」とコメントしている。
商業地の平均価格を市町別に見ると、市では高松市が１平方㍍当たり11万円（前年10万７８００円）で最も高く、次いで丸亀市が７万０８００円（同７万１１００円）、観音寺市６万３０００円（同６万３５００円）。町では宇多津町が５万１０００円（前年５万１３００円）で最も高く、琴平町５万０１００円（同５万０７００円）、土庄町４万７２００円（同４万８０００円）と続く。
価格上位の基準地で商業地１位は高松（県）５―11（高松市磨屋町２ノ６外）の「あなぶきセントラルビル」で、前年と変わらず。価格は１平方㍍当たり41万６０００円。変動率は４％増。
提供：建通新聞社
