草津市は、2度の入札が応札者なしで不調となり当初計画から遅れが生じる見通しの高穂中学校増築事業について工事内容や発注スケジュールを組み直し、18年度は教室不足解消に向けた改修工事を優先、19年度から増築に着手。早期に増築予定場所の施設解体および既存校舎改修を一括発注、さらに同年8月頃の増築校舎本体工事の入札実施を目指す考えだ。
増築計画は、高穂中学校(追分7―6―1)の既存校舎に、RC造3階建、延約1224平方b規模の校舎棟を増築し、6教室と1・3階給食配膳室を増設するともに、既存校舎2階部分を改修し2階給食配膳室を創出する。
組み直しによって、19年度当初から発生する見通しの教室不足の解消を先行して実施。既存校舎の図書室を改修し教室2室を創出すると共に、従前の増築本体工事に含まれていた駐車場・駐輪場整備工事も今年度に併せて行う。これに伴う図書室改修実施設計を8月に後藤平建築事務所(栗東市)に委託、11月9日までの期間でまとめた後、図書室改修工事、駐車場・駐輪場整備工事―の工事2本をぞれぞれ11月中にも発注し着工、18年度内に完了し、19年度当初から供用する。
19年度はなるべく早期に増築予定場所にある駐輪場およびクラブ室の解体工事、既存校舎の改修工事を一括で発注し着工、その後8月頃の開札をメドに校舎増築工事を発注、9月議会での契約承認を経て解体完了後10月頃にも着工、20年度までかけて施工を進め、2学期からの校舎供用開始としたい計画。なお、解体と既存改修一括、校舎増築工事のいずれも建築・電気・機械を分離し、本体は一般競争入札となる公算が高い。
なお、こちらも従前は増築本体工事に含まれていたテニスヤード復旧整備は単独の土木工事として20年度秋頃に発注したい意向。
高穂中学校は草津中学校から分離し昭和59年に開校。学区内の宅地開発や工業化による在籍生徒数の増による教室不足解消のため、開校時のRC造4階建の普通教室棟に4階建の増築校舎をつなげる1回目の増築整備を22年度に行っている。2度目の増築となる今回は、限られた敷地内で最適な校舎配置や増築規模とするため、16年度に基本設計、17年度に実施設計を行った。また21年度2学期から市内の全中学校でスタートする計画の給食に向け、配膳室整備も併せて行う。解体工事のみ、本体と解体工事一括―の2度の発注とも応札者がなく不調となり、対応を協議してきた。
なお、基本・実施設計、スケジュール組み直しに伴い12日に委託した修正設計業務はいずれも環境デザイン(草津市)が担当。
提供:滋賀産業新聞