熊本県土木部・農林水産部の2018年度発注工事で、8月末までに不調・不落が13・9%(590件中82件)発生していることがわかった。13日の県入札監視委員会で監理課が報告した。
発注機関別にみると、宇城地域振興局が42・9%と最も高く、次いで熊本農政事務所40%、上益城26・1%、熊本土木事務所・駅周辺整備事務所24・4%、阿蘇17・2%、八代15・6%。
月別では、4月12・5%、5月24・2%、6月11・0%、7月13・1%、8月13・3%。5業種別は、高い順に管27・8%、建築27・6%、土木20・3%、電気5・9%、舗装0%となっている。
月別の推移について監理課は「17年度末に受注された業者が手一杯になり4・5月の発生率が少し高くなったものの、6月からは落ち着いてきている」。業種別に対しては「建築本体と空調・配管工事など建物工事関係がまだ多いが、建築は3月までの44%と比べると多少下がっている」と説明。今後の見通しについては「17年度発注工事が完成してくるのを考えればこれ以上は高くならないのではないか。ピークは17年度なので19年度にはかなり改善する」と分析した。
これに対し委員からは「今後発注が増えてくると発生率は同じでも発生件数は増える。発注時期にタイムラグがある市町村では不調不落が結構発生している。早く落ち着かせてほしい」と注文を付けた。
不調・不落の発生率は、16年度全体で13・9%、17年度全体で18・7%。低下傾向にはあるものの、熊本地震前の15年度1・7%と比べるとかなり高い数字となっている。
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