東京都建設局は、石神井川上流部に新設する調節池のうち、西東京市の溜渕橋〜向台橋間を候補地とする容量約11万7000立方bと17万6000立方bの2カ所の施設具体化に向けた基礎調査に着手する。候補地となる公共用地を選定し、地下埋設物などを調べた上で、堀込式や地下箱式、地下トンネル式など施設の大まかな形式を固める。これに伴い「石神井川上流部治水対策基礎調査」として業務を委託するため、希望制指名競争入札の手続きを開始した。9月21日まで希望申請を受け付け、10月10日に開札して委託先を決める。
2016年3月に策定(変更)した石神井川流域の河川整備計画では、治水の整備目標を時間雨量75_に引き上げ、治水安全度を高めるため上流域に4カ所、計42万2000立方bの規模で調節池を配置する方針を打ち出している。
今回はこのうち、西東京市の向台橋〜南町調節池間に容量約11万7000立方b、上柳沢橋〜溜渕橋間に約17万6000立方bの二つの調節池を整備する前提で調査検討を行う。
土地利用状況などを踏まえて施設候補地となる公共用地を選定し、調節池を設置する際の支障となる地下埋設物の有無などを調査。その上で、堀込式や地下箱式、地下トンネル式など施設形式を比較検討し、治水効果の発現性や周辺環境への影響、施工性、経済性などを踏まえて大まかな施設形式を固める。これを基に、取排水施設や管理棟などを含めた調節池の設置位置とともに、深さや延長、貯留量など施設規模を検討し、概算事業費や概略工程を算定する。19年2月28日の納期で成果を得て、設計委託などに備える。
提供:建通新聞社