滋賀県南部土木事務所は、一級河川中ノ井川の河川改修事業の「暫定水路」となる約900b区間について、19年度末の通水に向けて整備を急ぐ。現在進めている文化財調査の進捗等に合わせ、発注可能な一部工事から着手し複数に分離するか、全体を一括で発注するか―について精査し今後確定させる。工事発注は順調にいけば今年度中とみられる。
蜂屋地先の浸水対策として行う暫定水路900bは、護岸等の構造物を作らず深さ約1・5b・水面幅約11b(用地幅約21b)の素掘り状の河川を整備する計画。これに関連し蜂屋地先の新幹線および都市計画道路下鈎出庭線との交差部における橋梁整備は、施工中の下部工(たち建設)および上部工(日本ピーエス)を完了後の取り付け工事(夏山商店)、水路用地として取得する済生会病院駐車場の補償算定業務(日の出測量設計)―をそれぞれ8月に発注した。
また下鈎地先で計画の「1号橋」(市道橋)は18年度末完成予定、「2号橋」は14年度、「3号橋」は17年度にそれぞれ完了し、「3号橋」から上流に向けた約360b区間について19年度以降、予算と用地進捗に合わせ可能な規模から順次着工していきたい考えだ。同区間の詳細設計は13年度に行った(キタイ設計)。
また同区間のさらに上流側の428b区間についての護岸詳細設計を8月に委託(アーステック)、18年度末に設計をまとめ用地などの進捗を図る。
中ノ井川は栗東市と草津市を流れる流路延長約9qの一級河川。流域の急速な都市化により、下流部の改修が困難なことから、ショートカット事業を実施し、葉山川へ流入する放水路により下流部の流量を緩和。放水路は07年頃に完了している。
提供:滋賀産業新聞