日本工業経済新聞社(埼玉)
2018/09/12
【埼玉】埼空衛がJFEスチール、ANAの2工場視察
埼玉県空調衛生設備協会(飯沼章会長)は5日、JFEスチール鞄兼本製鉄所とANA機体工場の視察研修を行った。参加者は会員、賛助会員など27人。配管用鋼管の製造工程と航空機整備のようすを実際に見て回り見識を深めた。
当日はさいたま新都心けやき広場に集合。新井清太企画経営委員長の出発のあいさつ後、首都高速道路で一路、同社東日本製鉄所の京浜池上地区溶接管部総合事務所に向かった。
同社は高炉を所有し、鉄鉱石を原料に最終製品の生産までを一貫して行う鉄鋼(高炉)メーカー。世界トップクラスの鉄鋼生産規模を持つ。
東日本製鉄所は国内初の民間製鉄所として設立された京浜地区と、戦後初めて銑鋼一貫製鉄所として建設された千葉地区からなる首都圏に立地した都市型の製鉄所で、今回は広大な京浜地区のうち池上地区の工場内を視察した。
まずは同社の事業内容、工場の概要などをスライドで紹介してもらい、配管用鋼管の製造工程を確認した。
配管用鋼管の素材は熱延コイルで一定幅にスリットされたフープを接合する。連続的に加熱炉に装入され1200℃まで加熱。抽出後は電磁誘導式エッジヒーターでエッジのみ1450℃まで温度を上げ続け、成形機で円筒形に成形されシームが鍛着される。その後ストレッチレジューサーで製品寸法に仕上げられ、熱鋸機で走行切断されて冷却床に運ばれる。常温まで冷却された管は矯正機、面取り機などの精整工程と渦電流探傷機、水圧試験機などの検査工程を経て製品となる。
見学を終えてからの質疑応答では、実際の製造現場に圧倒された感想や、コークスの品質、生産・出荷量などについて質問があり、ていねいな応対と貴重な現場見学の機会の提供に大熊忠男副会長がお礼の言葉を述べた。
引き続き訪れた羽田空港のANA機体工場では、到着すると講堂でANAホールディングス潟Oループが使用している飛行機や整備士、工場の概要について説明を受け、ビデオ上映などを楽しんだ。その後は実際に工場内を案内してもらい格納庫で整備作業中のようすを見て回った。