国土交通省中村河川国道事務所と大洲河川国道事務所は、四国横断自動車道「宿毛〜内海」間の計画段階評価手続きの一環として、14日から自治体などへの意見聴取を開始する。10月2日から22日までは沿線住民や事業所を対象にアンケート調査を行い、道路計画策定に向け概略ルート・構造などの検討に活用する。
四国横断自動車道宿毛〜内海間は、宿毛市和田から愛媛県愛南町柏までの延長約30`。今年1月に開かれた社会資本整備審議会道路分科会の四国地方小委員会では「市街地(集落)との連絡性を優先するバイパス案」「区間延長を極力短くしたバイパス案」の2案と比較検討として現道改良案が示されている。
市街地(集落)との連絡性を優先するバイパス案は、コスト縮減の観点から可能な範囲で切土や盛土といった土工を採用。延長約29`、時速80`の自動車専用道路(2車線)で、コストは1250億〜1300億円を見込む。区間延長を極力短くしたバイパス案は、トンネル構造などを採用。延長約27`、時速80`の自動車専用道路(2車線)で、コストは1450億〜1500億円を見込む。現道改良案は、現状の国道56号の急カーブ・道路幅などを改良。延長約34`、時速60`の一般道路(2車線)で、コストは100億〜150億円と見込む。
今回のアンケート調査では、三つのルート帯案の概要と比較を示し、望ましいルート帯を考える際に重要なことや配慮すべき事項、インターチェンジを造る際に配慮すべき事項などについて回答を求めている。国では、この調査結果を踏まえ、今後の整備の在り方に向けた検討を引き続き進める。
提供:建通新聞社