北海道建設新聞社
2018/09/14
【北海道】軌道変位115カ所など、日高線除き順次再開へ JR北海道
JR北海道は12日、札幌市内で記者会見を開き、北海道胆振東部地震の被災状況や、今後の運転再開見通しを説明した。震災により4区間で115カ所の軌道変位があったほか、安平駅構内ではホーム変状や電柱の傾斜が見つかった。さらに、日高線苫小牧―鵡川間では厚真川をまたぐ厚真川橋の4カ所で桁ずれが発生した。運転を見合わせている区間については日高線を除き、29日までに順次再開する。
軌道変位があったのは、日高線で15カ所、石勝線で45カ所、室蘭線で40カ所、千歳線で15カ所。いずれも運転再開に向け、既に復旧作業を実施している。
最も被害が大きかった厚真川橋(全長255・3m)は、14基ある橋脚のうち、P3とP4、P13の周辺で桁ずれが見つかった。いずれも上流側に2―27cm動いている。
橋梁の復旧について島田修社長は「震源地の近くなだけに、桁ずれだけの修復で済むのか調査しないと分からない」と説明。大規模な工事となった場合は、改修費用が多額になる可能性もあるため、「単独では難しいので、関係機関と相談することになるだろう」との見解を示した。
このほか、震災によりグループ会社が運営するJRタワーホテル日航札幌の稼働率が30%まで下がっているとし、節電も含め挽回するキャンペーンに取り組む考えを示した。